人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

フロンティアは作れる

なんとなく積読在庫をひっくり返す。

 

新書大賞を受賞したり、ニコニコ超会議にも登壇したりしたそうなので、ご存知の方も多いかもしれない。

アフリカで甚大な農業被害をもたらす、サバクトビバッタの日本人研究者の自伝。

 

自伝でもあるけれど、一角の成功を掴むまでの奮闘記、青春の記録的なところがあり、その辺が高い評価のポイントだろうと思われる。

普通に楽しく読めるのだが、個人的に驚いたのがサバクトビバッタの生態研究があまり進んでいなかったこと。

 

サバクトビバッタは単一で暮らしている時は緑色で丸っこく、長くは飛べないのだが、集団になるとその生態が変化し、色も形も性格も変わるんだけれど、そんなことは小生だって小学生の頃から知っている。

だけれど、そこから突っ込んだ生態、なぜそんな風な行動をし、何が防虫に役立つのか、というのは全くわかっていなかったらしい。

 

そこに著者は切り込んでいったわけだ。

何十年も何万人もの人が困っているのに、何十年も真面目に研究する人が居なかった。

 

世界はまだまだフロンティアで溢れているんだろうな。

そう思うと、研究の世界でチャレンジしている人は本当に偉いなと。

 

なかなか元気をもらえる、良い本でした。

まぁ、ご参考ということで。