こんな本を読む。
Kindle日替りセールで紹介され、レビューが非常に高かったので買ってみた。
「一揆」と言われて連想するのは、歴史の授業で通りいっぺん習った大きな一揆の名称と、むかし時代劇で見たような遠い映像の記憶。
そしてファミリーコンピュータの「いっき」。
友達の家でやっているのを見た記憶があるが、今思うとよくあんなのに何千円も払ったなと…。
実は本書にも「いっき」に対する言及はある(笑)。
ほんとちょっとだけれど。
それはともかく、それら個人的な「一揆」のイメージとは、かなりかけ離れたものとして一揆は存在してきたようだ。
大きくはコミュニティの合意形成のプロセスであるし、小さくは対人コミュニケーションのあり方だったりもする。
力づくで社会を変えるような暴力性というよりは、連帯や結社といった「つながり」に近い習俗だったらしい。
そのあたり、現代に通じるものがあって、原著出版当時の著者の認識では、Facebookを通じた民主革命が起きたことに対して、その親和性を強調している。
本書全体を通じて、現代の問題意識で過去を分析することの危うさを警鐘を鳴らしているような感もあるが、とはいえ著者も含めて、そのバイアスから逃れることは難しい。
それにしても、色々な意味で非常に日本的な習俗だったのだなと感じられ、勉強になった。
なんの役に立ったかはわからないが、思わず人に言いたくなる知識というのは、きっと何かの意味を持っているのである。
まぁ、ご参考ということで。