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なぜ崎陽軒のシウマイは冷たいのに売れるのか? Think different 30 売れ続けるヒット商品を読み解く
- 作者:マコト, 中山
- 発売日: 2019/01/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
これもKindle日替りセールだったろうか。
マーケティング系の本はやはり手にとってしまう。
ちなみに小生、崎陽軒のシウマイ弁当は一度くらいは食べたような気はするが、ひょっとしたらどうだろう、というレベル。
それはともかく。
マーケターの著者による、事例集とでもいうべき本。
他社とはちょっと違った、Appleの昔のCMでいうところの「Think different 」なやり方で独自のポジションを作ったエピソードが多数掲載されている(特に著者が関わったもの、ということでもないらしい)。
崎陽軒の他にも、獺祭の旭酒造とか、ペヤングとか有名無名数多く、ビジネス豆知識として「へー」というネタが多くて興味深い。
本書では「だから皆さん頑張りましょう!」で止まっていて、具体的な方法論までの言及はなく、そういう位置付けの本である。
しかしねぇ、「逆張り」とか業界の非常識とか他の業界を真似るとか、考えるまではできるのである。
問題はそれをどうやって実行するかなんだよねぇ。
そこはもう、「発想法」をコネ繰り返してマーケティング用語をちりばめた企画書では通らなくて、逆張りの世界を実現することの正義・大義・信念みたいなものがないと、乗り越えられないと思うのだ。
本書では出てこないのだが、例えばスシローの理念はこうだ。
「うまいすしを、ひとりでも多くの人に腹一杯食べてもらいたい。 『この価格で、こんなにうまいのか!』とお客様を驚かせたい。」
https://www.akindo-sushiro.co.jp/company/philosophy.html
「安くてうまいすし」なんて、経営的には矛盾しているんです。
多くの寿司屋にとっては逆張りの戦略。
でもこのメッセージには「それでもやるんだ、そのために起業したんだ」みたいなものが伝わってこないだろうか?
特に「腹一杯」というあたりに、似たような理念を掲げる他社とは違う執念を感じないだろうか?
「Think different 」の本質は、そこにあると思うんだよなぁ。
まぁ、ご参考ということで。