仕事の段取りの良し悪しというのはある。
先に期日を決めて工程を逆算するとか、先に勝負プレゼンのアポを取ってから内容を練る、なんていうやり方もある。
いずれにせよ、ゴールを決めてから動き出すのは基本的な行動かと思う。
たまたまであるが、こんな本を読む。
ベテランのコンサルタントによる、タイトル通りの解説本。
そういう意味では、仕事のできる人にとって、たいした学びは無い本なのかもしれない。
内田和成氏の「仮説思考」とか、先行ベストセラーもあることだし。
とはいうものの、著者が示してくれた「YesかNoか」で答えられるところまで仮説を具体的にする、というアイデアは使えそうだと感じた。
「このサービスは売れるのか?」というのは仮説ではなくて、「この市場にはこういうシーンでこんな行動を取るユーザーが存在するが、このようなユーザーはこういう背景で増え続ける」というのが良い仮説かと思う。
ここまで具体的だと、何を調べれば良いのか、どう検証すれば良いのか明白である。
そして間違っていたとしても、何が間違っていたかが明白になるので、修正も効きやすい。
上記の仮説は、もはや、ある新規事業における答えに近いのだが、これくらいのレベルから検証を始められると、非常にスピードが早く、効果的だ。
しかし、若干の不安はある。
こんなやり方、場数を踏んだベテランだからできるのであって、経験の若い若手や、ただ言われたことをこなしてきただけの人にできるのかな、と。
そこはもう経験の差は致し方ないし、難しいという人を支援するのもあなたの仕事でしょ、と言われればそれまでなのだが。
まぁ、ご参考ということで。