リンクはこちら。
こちらも9年前の本なので、今読んで意味があるのか、という気がしなくもないが。
こちらもベテラン記者による公認伝記といった一冊。
ザッカーバーグ氏本人や関係者の取材を通して、Facebookの成り立ち、思想、課題や試行錯誤といった内容を、丹念な取材に基づいて紐解いていく。
なので、まあまあ長い本。
先日のGoogleと良い勝負。
映画「ソーシャルネットワーク」は、主人公の行き過ぎた増長振りが下品に感じられてしまい、途中で観るのをやめてしまったのだが、本書を読む限りは、もう少し良い印象をザッカーバーグ氏に持った。
最初から高尚ではなかったのだろうが、様々な壁にぶつかりながら真剣に悩み、オンラインで世界中の人間をつなぐことで、社会変革を目指そうとする方向へ変わっていったように見受けられる。
巨大なコミュニティを志向するが故に、些細な変更にもユーザーから猛反発を受け、それに真摯に向き合い続ける。
本書終盤あたりは、なかなか辛そうな感じであるが、それでも前に進む。
本書に記された「今後はこうなる」というビジョン・機能も確実に形になっており、その先見性というべきなのか実行力というべきか、いずれにしても流石と唸らされた。
タイトルは「若き天才の野望」となっているが、非凡ではあるものの、等身大の1人の若者が真剣に悩み、大きなビジョンに向き合い続けたプロセスのように感じた。
蛇足だが、GoogleもFacebookも、プライバシーに関する問題は相当揉めたようである。
なんとなく、ヨーロッパ→日本→アメリカの順でガバガバなイメージがあったが、ちょっと見方が変わった。
まぁ、ご参考ということで。