リンクはこちら。
これもKindle Unlimited解約に伴う固め読みの一冊。
ビジネスで人と向き合う以上、コーチングは知識として抑えておきたい。
著者については「元メジャーリーガー」として有名なのだと思うが、プロ野球における「コーチ」を務めるにあたってコーチングを学び直し、コーチとして活動する中でのエピソードや気付き、方法論などについて記された本。
コーチング理論について体系的に語るものではないし、類書に比べて独自の内容があるかといえば、正直そういう本ではない。
著者自身がプロ野球の世界で育ち、今またコーチとして向き合う日々のエピソードに特徴があって、プロ野球の裏側が覗けるようで面白い。
そんな感じの本だから、評価は分かれる本なのかもしれない(いや、プロ野球に興味のない人が著者の本を手にするとは思わないので、手に取った人はそれなりに満足するということか)。
しかし、改めてコーチというのは本人の主体性を引き出す役割なのだなと感じた。
なんというか、「育てる」という考え方もおこがましく、人には自ら「育つ」だけの可能性があると心から信じて、そのための環境だったりきっかけを用意する立場に徹する。
プロ野球の世界なのだから、普通の人とはかけ離れた可能性は勿論皆が持っている。
しかし、成功できるのはその中の一握りなのだから、プロ野球の世界では成功しない「その他大勢」になる人たちが大半。
そういう意味ではコーチングというのは、「その他大勢」である我々一般人にも当てはまる話なのだ。
人は自ら育つ、その可能性を信じるスタンスは持ち続けたいものである。
まぁ、ご参考ということで。