人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

「心理学的経営」 読了 〜経営とは人に対する理解〜

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心理学的経営 個をあるがままに生かす

心理学的経営 個をあるがままに生かす

 

 

先日こちらのレビューを書き、予告した通り(?)本書を手に取る。

dai19761110.hatenablog.com

 

本書は、株式会社リクルートの創業メンバーである大沢氏が、経営に心理学的な観点を導入することの意義を説いた93年初版の復刻版である。

リクルートの創業期を支えたのは、この大沢氏のコンセプトによるところが大きいし、同社の二番目の商品となるSPI試験を開発できたのは、大沢氏の知見によるものである。

 

その辺りの経緯はこちらに詳しい。

dai19761110.hatenablog.com

 

この本を読んでしまうと、

dai19761110.hatenablog.com

ユングフロイトあたりが出てくること自体、現在の感覚では違和感があるのは正直なところだが、それまで無機質で定量的な経営という概念に、心を持った生身の人間とどう向き合うか、というコンセプトを持ち込んだ功績は大きい。

今でこそ当たり前になっているので、価値を感じにくいかもしれないが、50年以上前から実践してきた著者の言葉は偉大である。

 

経営に関する組織論は、終わることなく新作が続くが、それらの原点ともいうべき本書は、組織・人事に関わる方々に、一度は読んでいただきたいと思うのである。

まぁ、ご参考ということで。