人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方」 読了 〜森岡作品コンプリート②〜

リンクを貼る。

 

USJ森岡氏の著作をヒトさらいする読書のその2。

前著から少し時間が経って、ハリーポッターの施設開業後に書かれた著作である。

 

エピソード的な内容は前著の方が深く、本書ではさらっと触れた後、森岡氏が実践してきたマーケティングの核心部分が前半で語られていく。

後半は、マーケターの適性や備えるべきスキルの話と、特に就職を控えた学生に向けたキャリア論という趣。

 

個人的な関心は前半部のマーケティングにあるわけだが、もちろん既知の部分もあるし、森岡氏独特のものもあって、非常に興味深く拝読した。

森岡氏の特徴は、数学を多用するところと、戦略と密接に組み上げていく(むしろマーケティング=戦略というべきか)点だと思う。

 

目的→目標(Who)→戦略(What)→戦術(How)というカスケードは、今日から使えるフレームワークとして、頭に刻みつけておきたい。

そして、それを支える情報分析の重要さも、決して忘れてはなるまい。

 

ちょっと数回読み返して、血肉にできるようにしておきたいと思う。

ちなみに、後半の人材適性やキャリア論については、小生もその領域のキャリアを長く歩んできたわけだが、基本的には賛成である。

 

(なかなかわからないものではあるが)自身の強みをより伸ばしていくことも、就社ではなく就職であることも、本当に熱中できる好きなものを見つけた者が勝つ、ということも。

本書後半の対象読者層と、前半のレベル感にアンマッチがあるような気もしなくもないが、前半のみ、もしくは後半のみ、でも充分読み応えのある一冊なので、マーケティングに興味がある、関係しているビジネスパーソンから、これからの進路を考える学生まで、広くお勧めしたい。

 

まぁ、ご参考ということで。