人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

実体験で初めて気付かされること

最近、「電話が厄介だ」という論調が増えて来ていることをご存知だろうか。

https://www.businessinsider.jp/post-34949

 

小生の実体験としても、実際に電話の利用機会は減っている(仕事の電話と会食の予約の電話が同量くらいではないか?)。

メールは以前から変わらず使っているが、Facebookメッセンジャーskype、chatworkあたりで結構なコミュニケーションが片付いてしまう。

 

そうなってくると、リンクの記事の通り、実は「厄介な」ものだったのだなと気付かされ、ますます使わなくなっていく。

で、チャットやメールが主流になってくると、簡潔かつ正確に意図が伝わる文章を意識するようになるので、更に効率が上がっていき…という展開。

 

最近はもっぱら、相手との距離を縮めたい時くらいしか、こちらからは掛けないのではないだろうか。

小生が携帯を初めて持った20年前は、「流行りに乗って携帯買ったけど電話がかかって来ない」なんていう皮肉があったくらいだから、当時は「掛かってくれば嬉しいもの」だったのだ。

 

もし、チャットやメッセンジャーが生まれなければ、きっと今も電話は「掛かってくれば嬉しいもの」だったはず。

つまり、具体的な体験や物を見せられた時に、人は初めて今の状態に問題があることに気付かされる、ということである。

 

チャットを使わなければ、きっと電話が実は「厄介」であることを永遠に気づくこともなく、逆にチャットの利用体験無しに電話の「厄介さ」を語られても、きっと共感を呼ばなかったであろう。

昨日のエントリで書いた、市場調査の話にも繋がるのだが、新しい概念やニーズというのは、斯様に具体的なものを市場にぶつけて初めて顕在化する、ということが往々にして存在する。

 

机の前でウンウン唸ったり、それっぽいフレームワークで議論をすることには、限界がある。

なので、早期にプロトタイプ(チラシでも良い)を元に、市場の評価に晒されることが、とても大事なのだ。

 

まぁ、ご参考ということで。