人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

「トイストーリー4」を観て ~完全に中年向けコンテンツ~

まさかの映画レビュー第二弾。

一応ピクサー関連の読書レビューも貼っておく。

 

dai19761110.hatenablog.com

再度になるが、この本は非常に面白かったので、改めてお勧めしたい。

 

ちなみに本件のレビューに関しては、小生が信頼し、完全同意したプロのレビューも貼っておく。

movie.maeda-y.com

 

もちろん鉄板のスタジオが誇るアニメーションなので、子供が見ても面白いはず。

実際、小生の8歳の娘はそれなりに楽しんだようだ。

 

踏み込めば踏み込むほどネタバレになるので、記述が難しいのだが、しかし本作の本質は、完全にその親である中年層をターゲットにしたものだと感じた。

トイストーリー3」の時点で、市場から求められなくなった人材・ビジネスをどう再生させるのか、というプロットだったと理解しているが、本作はさらにその先、といった趣。

 

「3」が40代前後に訪れる「市場⇔自己認識ギャップ」だとすれば、「4」はさしずめ50代以降の論点かもしれない。

エンディングは、これまでのシリーズに親しんできた人々にとっては「まさか」の展開なのだが、ストーリーに説得力があるだけに、人生の諸々の局面が想起され、心を揺さぶられる。

 

「3」の最後で涙した人なら、きっと泣く。

しかし子供には、そこまでの奥行きは味わえない。

 

ピクサーなので、明るく希望を持たせる終わり方になっているのだが、家族サービスや個人の娯楽としてだけでなく、キャリア論として是非味わってみてもらいたいものである。

それにしても、ここまで良質なコンテンツを、世界に向けて発信できるピクサーという会社は、凄い組織である。

 

前掲書を読んだ後だけに、ますます感心するところである。

まぁ、ご参考ということで。