人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

事業も人間関係も、絞り込みが大事なのでは。

人間は社会的な動物なので、「つながり」を出来る限り多く持とうとする生き物だと思う。
きっとそれは生存競争の中で生きていくための、本能的なものなのではないか。

しかし今の社会というのは、人間が本能で生活していた頃より、何十倍もの繋がりを持ててしまい、それが故に、色々と問題が起きるような気がする。
人間関係の認知限界は150人程度、という説もあるくらいだし。


新規事業を考える時も、事業の成否が不確実ゆえ、どうしてもターゲットを広くする、即ち「誰とでも仲良くする」アイデアになりやすい。
小生のお手伝いは、半分くらいは「絞る」お手伝いかもしれない、と思うくらいだ。

絞った話は「深く」出来て、そこから「広げる」ことができるけれど、スタートが「広い」話は、「深く」することが出来ない。
人間関係もやっぱり同じかなと思うのだが、昔から八方美人なんていう言葉があるとおり、誰からも好かれようとすると、誰からも好かれない結果になってしまう。

転職なんかで、誰からも好かれるようなアプローチでキャリアを作っていっても、きっと30代で限界が来てしまう。
そこから先というのは、付加価値の高い領域で勝負していくわけで、その段階では、特定の領域で「深い」能力が必要。

そして「深い」能力というのは、結局その領域での「深い」人間関係によってもたらされるように思う。
なので、能力を深めるというのは、人間関係を絞り込むことではないだろうか。

本能に反するがゆえに、絞るという行為は難しいと思うのだが、自分自身でもじっくり向き合ってみたいテーマである。
まぁ、ご参考ということで。