今、「残業学」という本を読んでいる。
レビューは明日あたりに書くが、いろいろ面白い。
本の趣旨から外れるところなので、今日のネタにしてしまうのだが、残業についての意識調査で、同僚の残業についてどう思うか、という質問項目がある。
その問いに対して、「仕事熱心である」「優秀だから多くの仕事を任されている」等のポジティブな評価がある一方、同じくらいのボリュームで「要領が悪い」等のネガティブな評価も寄せられているのである。
つまり残業する同僚について、良いとも悪いとも思っていない、ということなのだが、皆さんそこは同意できる感覚なのではないか。
「まぁ、どっちでもいいんじゃない」と。
一方で、残業する同僚がちらほらいる中で、さっさと切り上げる時は、そこまで割り切れる人は少ないんじゃないか。
「自分だけ先に帰って申し訳ない」「早く帰る=仕事が少ない=評価されていない、ということなんじゃないか」いやいやいや、とそんな思いを振り切って帰路に着く。
しかし、調査から言えることは「早く帰っても皆あまり気にしていない」だ。
なので、人より早く帰ることを遠慮することはない。
みんなそんなに他人のことに興味を持っていないのだから。
ただ、上司が昔ながらの残業世代だと厄介だ。
人間はバイアスの塊なので、心の底では残業を是としていると、残業する人間を高く評価する傾向がある。
とはいえ、そんな感覚は徐々に淘汰されていると思うし(今なら40代と50代中盤の間くらいに感覚差があるような気がする)、残業上司の感覚に合わせてもこちらが持たないし、結局残業の多寡で評価してしまう程度の人は、部下に対してしっかり評価するだけの興味を持たない人でもあるので、そのような上司部下の関係は、結局長続きしない。
一時不遇な間に合うかもしれないが、無理をせず、(上司ではなく)会社が評価する取り組みにフォーカスすれば、誰かが拾ってくれると思っている。
ちょっと無責任に聞こえるかもしれないが、無理をしても結局しわ寄せが何処かに来るので、しなやかに生き延びるべき。
まぁ、ご参考ということで。