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うちの8歳の娘も、そろそろミヒャエル・エンデを楽しめるかもしれないと思い、読み聞かせ用として入手。
8歳が読むのには若干漢字が難しい。
小生、粗筋は知っていたのだが、ちゃんと読むのは初めて。
ミヒャエル・エンデも小生が小学生の時以来かもしれない。
主人公モモが、時間泥棒から人類の時間を取り戻す道のりを描くファンタジー。
時間泥棒に時間を盗まれた人間たちは、とにかくせわしなく働くしかなくなる。
ちょっと変わった女の子であるモモが、時間を司る「マイスター」の導きを受け、時間の神秘を知り、時間を取り戻す使命を全うするというストーリー。
ファンタジックな情景描写、個性的なモモの友達、そして時間泥棒との戦いといったあたり、娘もそれなりに面白いと思ってくれたようだ。
おわかりの通り、これはせわしない現代人に向けた寓話でもある。
何故存在するかも、誰が決めたかもわからないルールに従って、とにかく忙しく過ごすのではなく、もっと家族や友人と過ごすことを大事にしようではないかというメッセージ。
それはもう、その通りだと思う。
子供向けのワクワクするファンタジーと、それを読み聞かせる大人に対する箴言を両立させている点は見事だ。
しかしね、本書が発表されて47年になるが、現代人はどんどん忙しくなる一方ではなかろうか。
おかしいと思いながら止められない、これはもう時間泥棒が再び暗躍しているとしか思えない。
なんとか取り戻さねば、ね。
まぁ、ご参考ということで。