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「2020年マンション大崩壊」 読了 〜これを読んでマンションを買えるか〜

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2020年マンション大崩壊 (文春新書)

2020年マンション大崩壊 (文春新書)

  • 作者:牧野 知弘
  • 発売日: 2015/08/20
  • メディア: 単行本
 

 

 

当方、持ち家マンション居住。

リーマンショックの時に管理組合の理事長を務め、デベロッパーとゼネコンの立て続けの破綻と債権者集会、怪文書飛び交う総会運営など、一通りの経験をし、現在2回目の役員在任中で大規模修繕の議論を進めている。

 

というわけでこういう本は読んでしまう。

積読していると2020年も終わりそうだし。

 

内容としては昨今問題となっている空き家の話と、その大半がマンションであることを中心に、日本のマンションの解決し難い構造的問題と、一応の処方箋を提示している。

「一応の」と記載したのは、本書で取り上げられるマンションの構造的問題を、嫌というほど思い知らされた小生にしてみれば、本件に処方箋など存在しないと思っており、著者の提案に意味があるとは思うが、多くは救えないからだ。

 

詳細は本書をあたっていただきたいが、家を買うか賃貸にするか迷っている方は、まず一読を進めたい。

既にマンションを買ってしまった人は、読むと売り逃げしたくなるかもしれない。

 

このタイミングが悲惨なのは、ここ数ヶ月の景況感の大変動。

恐れていた不動産相場が怪しくなってきたのと、本書の解決の処方箋の一つであるAirBnBへの転用シナリオが崩れてしまったこと。

 

タイトルの「2020年」は、オリンピックまでは持つという趣旨だったようだが、思いもよらない形で予言は的中してしまったようだ。

まぁ、ご参考ということで。