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面白い本、いい本であった。
昨日紹介した「恋するソマリア」の著者による、サブタイトル通りの本で、これもまたKindle日替りセールで紹介され、レビューも高かったので購入。
好んで海外旅行に行くわけでもないし、仕事もずっとドメスティックにやってきたが、国際政治も含め、どうも小生は異文化に触れることに強い興味があるらしい。
いや、異なる立場の人間が対話を通じて理解し合うプロセスが快感なのだと思う。
それはともかく、日本に住む色々な国の人々がコミュニティを作り、地域に根ざし、食事を含めて日々の生活を力強く過ごしている姿は、勇気づけられるし、感動する。
遠く離れても、何とか日本で故郷の食事を、という気持ちは凄く共感できるのだが、本当に多彩で手間もかかるものばかりで、驚かされる。
彼らからすれば日本の家庭料理はものすごく簡単なのだそうだ。
切るだけ、焼くだけ、煮るだけ、彼らの複雑な料理を紹介された後だと、確かにそのように納得する。
そして著者の分析によれば、簡単なかわりにレパートリーの幅がさが広く、毎日目先を変えなければいけないのが日本の家庭料理の大変さなのではないか、というのにも首肯。
それが良くも悪くも日本らしい、という分析も説得力があるのだが、詳しくは本書をご覧あれ。
最後に、印象に残った西葛西のインド人ゴッドファーザーの一言を。
ヒンドゥー教系信仰宗教に対する向き合い方について、著者が「寛容なのですね」とコメントしたところ、「寛容ではない」と否定した上で、「排他的でないんです。いろいろな考え方があって、どれが正しく、どれが間違っているとかではない。どれも正しい。それを理解するということです」と。
まぁ、ご参考ということで。