人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

「おとなの教養2」 読了 ~ちゃんとニュースは追っておく~

リンクを貼る。

 

定番かつ安定の池上彰氏。

前著を読んだこともあり、発売半年のこのタイミングで拝読。

 

今回はAIとかフィンテックとかポピュリズムとか、比較的新しく世の中的に関心が高まっているテーマを取り上げている。

相変わらずわかりやすく、見解もバランスが取れており、納得の品質。

 

現代人は基本的に読んだ方が良いとオススメできる。

ただし、「見解もバランスが取れている」なんて評価できてしまうのは、この辺りのテーマは小生も複数のソースを見聞きして知っているからで、この本でなければ得られない知識は存在しない、という裏返しでもある。

 

そういう意味では、非常に意地悪な言い方をすると、普段からアンテナを張って情報を収集している人には不要な本で、インスタントに知識を得たい人向けの本ではある。

この辺が本書のジレンマというか、もはやカリスマ化した池上氏そのもののジレンマなのかもしれないが、あくまでも本書は入り口でしかなく、インスタントな情報収集では真の教養は身に付かないと説いているにもかかわらず、マッチしているのはインスタントな手段を求める人達、という図式を見てしまったりする。

 

なんとも難しいものであるが、確かに池上氏ほど広い領域をカバーしたい人は少ないだろうから、「入り口」として機能していれば、充分価値はあるのだろうけれども。

まぁ、ご参考ということで。