人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

「おとなの教養」 読了 〜まさに教養。それを携えてどこを目指すのか〜

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池上彰氏関連書籍が続く。

昨日の「大世界史」よりも、更に幅広いテーマの本である。

 

池上彰氏が、宗教、宇宙、進化史、病気、経済学、歴史、日本人論の7項目について、平易な解説をしていくという仕立て。

これらの項目を通じて、日本人の教養たる知識を身につけてもらおう、という狙いである。

 

冒頭に、東工大の教授になる経緯が語られるが、理系に偏り過ぎても文系に偏り過ぎてもバランスを失するので、間をつなぐ存在として教養が必要である、と主張しており、その点はまさしく同意するところ。

小生は新書を中心に雑駁な知識を収集してきたタイプなのだが、それでも「へー!」と唸らせる知識が2〜3割は含まれている。

 

個人的にいつも考えるのだが、重要なのは、この知識を携え、自分自身はどうあるべきなのか、何処へ向かうべきなのか、どのように生かしていくのか、ということ。

幅広い教養から、「普遍の法則」を見出して事にあたるも良し、未知の事象に対する指針とするも良し、他者への理解と寛容の精神を持つも良し、である。

 

教養は重要であり、すべてのベースになるのだが、結局はそこが出発点になるので、教養を身につけることが目的になってもおかしい。

勝負は教養を身につけてからなのだ、とも思うのである。

 

裏を返すと、教養のないヤツは出発点にも立ってない、ということなのかもしれないけどね(苦笑)。

とりあえず心配な向きは、ご一読してみてはいかがだろうか?

 

まぁ、ご参考ということで。