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「ついやってしまう」体験のつくりかた 人を動かす「直感・驚き・物語」のしくみ
- 作者: 玉樹真一郎
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2019/08/08
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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Facebookで面白いと評判になっており、事業開発の目線でも、先日任天堂の岩田前社長の本を読んだ流れでも、手に取った一冊。
任天堂の開発者だった著者による、「体験デザイン」についての一冊。
サブタイトルの通り、体験について、「直感、驚き、物語」という切り口で、いかにそれらを実装し、顧客体験をイノベーティブにしていくか、ということが語られる。
ベースとなるのは、ゲーム業界の経験値だったり、心理学だったり、行動経済学だったりするのだが、一つ一つに唸らされるものがある。
小生は当てられたのだが、皆さんは「スーパーマリオブラザース」におけるゴール・勝利条件を理解されているだろうか?
それはクッパを倒すことでも、ピーチ姫を救うことでも、コインを集めることでもない。
そうではない「何か」を定義し、「ついやってしまう」体験を作り出す。
そのロジックは、日々の仕事や事業企画においても、有用なものだと感じた。
ちょっとネタばらしになるのだが、優れたゲームの体験は、ユーザー自身をを成長させることができると、本書では説く。
むしろ、そこまで出来るからこそ、優れたゲームといえるというべきか。
考え抜かれたコンテンツの凄みというものを思い知らされる本であり、思わずゲームをしようと感じさせられる、なかなか罪作りな一冊である。
事業開発、体験に関わるビジネスに従事している人、もちろんゲーム業界に身を置く人、それぞれに一読を進めたい。
まぁ、ご参考ということで。