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割と最近買ってすぐ読んだ一冊。
報道機関、商社系シンクタンクなどで、一貫してアフリカと関わってきた著者による一冊。
アフリカの現在を概観する前半部と、専門家との対談を通じて日本に対する提言をする後半部とに分かれる。
アマゾンのレビューが高くないのだが、真新しさがないとか当たり前のことしか言っていない、という指摘は、まぁそうかなとも思う。
全くの素人であればともかく、海外事情をそれなりに追っている人であれば、既知のことは多い。
例えば小生が読んだ本の中では、下記の一冊はアフリカの過去・現在を知る上でなかなか興味深い、突っ込んだ一冊で、異文化理解に興味のある向きにはおすすめである。
「その日暮らし」の人類学 もう一つの資本主義経済 (光文社新書)
- 作者: 小川さやか
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2016/07/14
- メディア: 新書
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若干気になったのは、日本に対する提言の部分が、やや感情的ではなかろうか、というところ。
長年アフリカに携わり、そのポテンシャルを良く理解し、かたや中国がガンガン突っ込んでいるにもかかわらず、相変わらず日本の本社は無理解で…というような、著者の積年の怒りを感じるというのは言い過ぎか。
ネット上の右寄りの人からは嫌われる日本批判のようにも聞こえてしまうので、内容は重要だけにちょっともったいない。
それにしても、である。
ビジネスで重要だからこそ、その物理的な距離というのは、実際にはかなりポイントになってくると個人的には思う。
インターネットが世界を結んだといえ、現地に行かねばわからないことは多々あるし、時差だって馬鹿にできない。
そこをガンガン突っ込んでいく中国が偉大ではあるのだが、もはやリソースが限られつつあるこの国の中で、物理的に遠い市場にどのように取り組むのかを考えると、著者の怒りはなかなか収まることはなさそうな気もする。
まぁ、ご参考ということで。