小生の個人的な経験で述べると、おじさんになると、あんまり迷ったり、場合によっては悩むことすら少なくなってしまう。
キャリアの話をすれば、普通、歳を取るほど選択肢は減っていくので、「このままでいいのか(大丈夫か)」というのを別にすれば、「どこを目指すべきか」「将来どうなるべきか」といった悩みは自然消滅していく。
迷いようがないというか、基本的にやって来たことの先に未来があるので、多少の方向修正の余地はあって、まだまだ面白いのだが、少なくとも「五里霧中」という状況からは脱する。
そう、これは「良くも悪くも」なのだが。
また、仮に苦しい状態が続いていたとしても、それもまたいつか終わりがあることを理解しているので、結構耐えられる(但しこれは生存者バイアスかもしれない)。
さらにいうと、体力的な限界値も経験で学ぶことによって生活をコントロールしつつ、若者が思うほど体力は落ちないので、やたら元気で体力がある(ように見える)。
このようにしてだんだん、おじさんたちは強くしぶとく、憎たらしいくらい割り切れた人達になっていく。
気がつくと、若い頃に「あぁ、なんだこの人達、バケモンか」と思ったオッサンに、少し近づいている自分。
そんな風に分析すると、20代の頃が如何に不安定であったか。
無限とも思える未来が、逆に方向感を見失わせ、成功体験がないゆえに自信もなく、必要以上に感じるプレッシャーに心休まらない。
仕事もプライベートも同じステータスであれば、まぁ辛いに決まっている。
「俺の若い頃はこうだった」というほどの経験を持ち合わせない小生は、そんな若者を前にすると、昔を振り返ってただ共感することと、いずれ時間が解決するということを伝えることくらいしかできない。
もちろん、そんな現状を打破するための「悪あがき」は、大いにやったらいいと思う。
吉と出るか凶と出るか、誰にもわからないけれど、それもまた人生。
真剣に悩んだ末の「悪あがき」は、長い目で見たときに、きっと意味のある経験に繋がるはずなんだよね。
ちょいと若者から心境を打ち明けられたりしたので、おじさんの思うところを綴っておく。
まぁ、ご参考ということで。