今年もいろいろありがとうございました。
読んだ本は150冊弱(漫画を入れれば150冊強)ということで、大体昨年と同じ。
先日のエントリにも記載したが、なんとなくビジネス系は不作で、そろそろ主要どころは読み尽くしたのかな、という気もする。
そんなわけで、なんとなく印象に残っている本を取り上げる。
■小説
まずはこれ。
小説らしい小説は久しぶりに読んだけれども、これといって凄いストーリが展開するわけではないのに、創作の力を強く感じる一冊。
心動いた。
■健康・スポーツ
電子書籍と紙の本で2冊買ってしまったくらいなので、なんとなく効果を感じた、ということで取り上げておく。
読む読まないの判断はお任せしたい。
こちらも非常に興味深かった。
ランナーであればとても興味が湧くと思うが、文化人類学的な興味としても読むに値する一冊だと思う。
■ビジネス・新規事業開発
取り立てて目新しいというわけではないのだが、新規事業のアイデアをSF作家がプロの腕で仕立てるとどうなるのか、という鮮やかさに感動。
値下げではない方法論で勝負している中小企業の実例集。
非常に考えさせられた。
今や世界中で当たり前になったQRコードの立ち上げストーリー。
なかなか真似はできないが、読み物としても非常に面白かった。
住友生命の新規プロジェクト実録記。
何かに役立てるか、というと微妙なのだが、こちらも読み物として非常に面白かった。
本年の読書の中では唯一と言って良いが、道具として使えるメソッドに溢れた本。
折に触れて読み返したいところ。
■ノンフィクション・その他読み物
紀行文としてフツーに面白い。
プロレスにある程度知見、興味があるなら10倍楽しめると思う。
こちらはビジネスの興亡記。
非常に長かったのだが40代以上であればリアルタイムの物語なのでとても楽しいはず。
これは文字通りの本なのだが、まさに新たな視点に気付かせてくれた、とても印象深い本。
学術的にはまだまだ検証の余地があると思うのだが、広く読まれる価値はある。
知っているようで知らない、日本文化の「へー」が連発する本。
知的好奇心をくすぐられた一冊。
「熱狂的支持」があったわけではないのに、なぜナチスは独裁政権となり得たのかについて、日本人研究者がわかりやすく解説してくれる本。
選挙権を持った一国民として非常に考えさせられた。
ごく普通の職業人が、歴史に残る仕事を残すという、痛快な実録。
法学部出身者であれば、尚楽しめるはず。
いいおじさんが未経験のピアノに挑むという、それだけの実録なのだが、キャラクターのギャップもあり、純粋に楽しめた。
これは完全に個人的な趣味。
2000年代の格闘技ブームにリアルタイムで熱狂した人間なら、絶対に楽しめるはず。
■人事系
人事制度に関して、会社員であれば誰しも関心のあるところと思うが、日本のそれの歴史、海外との比較を踏まえて理解している人は少ないと思う。
本書を読めば、その辺が一発で理解できる上に、世の中いかに嘘が蔓延しているか、よくわかるという一冊である。
そんなわけで、一年振り返って思い出深いのは一割強というところ。
いいのか悪いのか、アイザック・アシモフも「SFの9割は駄作」とおっしゃっていたので、こんなものなのかなと。
まぁ、ご参考ということで。