人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

「勝ち続ける意志力」 読了

まずはリンク。

勝ち続ける意志力 (小学館101新書)

勝ち続ける意志力 (小学館101新書)

 

 

どこかで高評価のレビューを読んで買い、そのまま積読になっていた一冊。

「弱くても勝てます」を読み、開成高校野球部員の野球に対する取り組み方に問題があったのでは、という疑念もあったので、次に読むことにした。

 

不勉強で存じ上げなかったのだが、本書の筆者はプロゲーマーとしてギネス認定もされた方で、業界では有名な人物のようである。

その梅原氏がどのような軌跡を経てプロゲーマーとなり、今どのようにゲームと向き合っているかが、切々と綴られている本。

 

そのストイックな自己研鑽は、プロのアスリートのそれであり、「本当すごいですね」というほか無い。

筆者の努力や姿勢は素晴らしい。

 

ただ「勝つ」だけではなく、「勝ち続ける」ための努力は、相当なものがある。

プロであり、トップである以上、逃げも言い訳も許されない。

 

しかし、その凄さがありありとわかる故に、裏を返すと、この本に「本当すごいですね」以上の意味を見出すのは、結構難しいかもしれない。

一般的なビジネスパーソンが読めば、「やっぱり自分には覚悟が足りない」「これだけの情熱を持って取り組む何かを探さなければならないのでは」「へー、すごいね(自分には関係ないね)」という感想になるんじゃないだろうか。

 

一般的なビジネスパーソンの感想は致し方ないとも思うのだが、一つだけ小生の考えを述べると、これからのビジネスパーソンは、この筆者のような意志力は、大なり小なり要求されることになると思う。

我々が所属する組織はどんどんフラットになっていて、ビジネス環境も刻々と変化している。

 

そんな世界で働くビジネスパーソンは、プレイヤーとして現役であり、形はともかくマネジメントも出来るという、マルチな能力が問われることになると思う。

プレイヤーとして現役、というのがまず大前提なので、常に一線で戦えるだけの能力を磨いておかねばならない。

 

小生が若い頃は、パソコンが苦手なベテランが居て、若い社員が資料作りのサポートなんかをしたものだが、第一線で戦うことを求められるということは、「パソコンが苦手」なんていう言い訳は、プレイヤーとして戦うことを放棄したと見做される。

なので、厳しいようだが、どれだけ現役として能力を磨き続けられるか、ストイックな「意志力」は、皆これからは必要だと思うのだ。

 

本書を読むことによって、ひょっとしたらその「意志力」に火がつくかもしれない。

まぁ、ご参考ということで。