人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

「ざっくりわかるファイナンス」 読了

リンクを貼る。

ざっくり分かるファイナンス?経営センスを磨くための財務? (光文社新書)
 

 

新規事業同様、お金周りも、なんだかんだで小生の得意分野とみなされることが多く、期待を裏切らないよう常に知識と理解をブラッシュアップするプレッシャーに晒されて生きている。

ちなみに、筆者の前著「道具としてのファイナンス」は名著であり、アマゾンから本書をレコメンドされたのを機に、読んでみた次第。

 

「道具としてのファイナンス」のリンクも貼っておく。

道具としてのファイナンス

道具としてのファイナンス

 

 

 「道具としてのファイナンス」が、現場で実際に業務として使う人を想定し、Excelでの操作などにまで言及があったのに対し、本書は概念や用語を「ざっくり」解説するという位置付けかと思う。

結局WACCとかCAPMとか出てくるので、どこまで読者のニーズを満たしているのだろう、などと考えつつも、多分これ以上平易な解説も難しいと思うので、取っ付きにくい概念を広く知らしめるというのは、つくづく悩ましい営みである。

 

とはいえ、コーポレートファイナンスの理屈というのは、企業活動を根本から規定するものなので、全てのビジネスパーソンが常識として理解しておくべきことだと思うのだが、残念ながらそうなっていない。

もっと残念なのは、それ故に間違った意思決定や、不要な議論が横行してしまっていることなのだが。

 

本書でも指摘されているが、ファイナンスはカタカナと数式が多いために、多くの人にとって取っ付きにくいのは事実。

本書では、その辺りが最低限に抑えてあるし、数式自体が理解できなくても、理屈はわかるように解説してある。

 

本書を通じて、ファイナンスの概念が世に広まることを願ってやまない。

前著でファイナンスの知識を得、実務で使える術を身に付け、今日に至るまで小生が生き延びられたのも、筆者のおかげと言っても良いので、積極的にオススメしたいと思う。

 

まぁ、ご参考ということで。