人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

転職時に求められる企業ブランド

今日はこんな記事を目にした。

www.businessinsider.jp

 

書いてあることはまぁ、「人材排出企業」として強いブランドはどこか、というテーマに対して、「トップ企業が強いのだけれども、結局はそこで何をしていたか」という、無難な内容で概ね同意。

ただ、ジュニアなのかエグゼクティブなのか、金融なのかそれ意外なのか、外資なのか内資なのかなどなど、大きな違いが出る点を、”一緒くた”に述べているのが如何なものか、とは思う。

 

それを踏まえて、今日は、小生が個人的に思っているけど誰も言わない仮説を述べさせてもらう。

”危険球”かもしれない(苦笑)。

 

それは、「エージェントが介在する転職は、それなりの有名企業出身者に限られる」ということだ。

エージェントが介在する転職の場合、エージェントはよほど深く業界に入り込んでいない限り、いろいろな経歴の人材と会うことになる。

 

全ての転職相談を受け付けるのが建前ではあるものの、何らかの優先順位を付けざるを得ない場合、履歴書に有名企業の名前があると、「有名企業に居たんだから、きっとある程度のレベルは担保されているはずだ」と考え、ご相談に乗る形になる(リテインドサーチの場合は、業界を深く掘っていくことになるので、無名でも優良企業に在籍して居た人にあたることはある)。

そして、採用企業に紹介する時は、「〇〇社で××の業務に携わられていた方です」というトーンで推薦をするので、”〇〇社”は有名企業の方が、採用企業に納得感を持ってもらえそうな気がするのである。

 

「気がする」というのは、業界経験者の紹介の場合、採用企業の方が当然業界に詳しいので、”エージェントが知らないだけで、業界有名企業に在籍していた人”を紹介するラッキーパンチがあったりするのだけれど、それはエージェントの不徳の致すところである(小生も本件に関しては懺悔気味だ)。

誤解の無いように申し上げておくと、エージェントが介在して、高いフィーが発生するから、ブランド企業の人材じゃないと採用企業が納得しない、ということではない(採用企業はもっと広い目で見ていることが多い)。

 

「人が人を紹介する」という情報流通の形態をとっている以上、有名企業という「わかりやすさ」が影響するのではないか、ということだ。

有名企業に入社するということは、大筋は新卒で大企業を選ぶということだと思う(無名のベンチャー企業に入社して、大成長を果たして有名企業になる、ということもあるが)。

 

新卒で大企業を選ぶ是非については、それだけで大いなる論点であるが、実は、エージェント経由の転職は、日本全体の転職件数の中で、1割無いんじゃないかと思う。

なので、有名企業に入らなかった→エージェント経由で転職があまり進まない→キャリアの選択肢が狭まる、ということでは、必ずしも無いのだけれど、ね。

 

まぁ、ご参考ということで。