いつもの通り、まずはリンクを貼っておく。
- 作者: ケビンフライバーグ,ジャッキーフライバーグ,Kevin Freiberg,Jackie Freiberg,小幡照雄
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 1997/07/29
- メディア: 単行本
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冒頭申し上げておくと、とにかく長い。
電子書籍はその点、瞬間に把握することができず、気がついたら結構な時間を費やすことになった。
とはいえ、サウスウエスト航空には、それだけ語れるエピソードがあるのだ、ということを実感させられる本でもある。
企業におけるイノベーションの事例として、サウスウエスト航空はそれなりに有名である。
短距離専門で航空機も一機種に絞り、ローコストで最速のオペレーションを実行する。
少なくとも本書を読む前の小生の認識はその程度であった。
しかし本書を読んで、そのイノベーションは、そんな簡単なことではないことを知る。
創業期は、既得権益を有するライバルとの法廷闘争からスタートする。
その成り立ちゆえに、既成概念への挑戦というマインドが植え付けられ、リソースがギリギリだからこそ、上記のオペレーションが編み出され、その文化が三十年以上経った今も受け継がれている。
その苦しい時期を共に乗り越えてきたからこそ、「社員第一、顧客第二」という理念が生まれ、要所要所に、”Love”という言葉が出てくることになったのだと思う。
愛があるゆえに、社員の創意工夫を奨励するし、子供が失敗するのを見守る親同様、社員の失敗(創意工夫の結果としての失敗)にも寛大になれる。
それは確かにイノベーティブな会社であるが、同時に真似することが簡単ではないことも思い知らされるのである。
というのも、本当の意味で、社員や顧客を愛することが出来なければ、ここまでの組織を作ることは難しい。
わかりやすく言えば、これだけの取り組みは、なんらかの宗派の布教活動と大差ないように思うのだ。
それだけの信念と情熱、不屈の魂。
事業に取り組む人々に対して、仕事への取り組み方を問い直す一冊だと言えよう。
「愛だろ、愛っ」
https://mag.sendenkaigi.com/senden/201510/read-advertisement/006178.php
まぁ、ご参考ということで。