人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

そこに愛はあるか

 

イノベーションを生み出すために、必要な要素は何か?

新規事業開発を支援しながら、並行して向き合わなければならない問いがそれであったと思う。

 

色々な紆余曲折を経て、小生の中で確固たる答えに至ったのだが、それは、「事業(プロダクト)に対する愛情」が必要、ということである。

この答えは、薄々潜在意識で気付いていたのだが、明快に言語化してくれたのは、三品先生の「どうする?日本企業」という書籍。

 

※リンクはこちら。

どうする? 日本企業

どうする? 日本企業

 

 

 

※ちなみに小生の感想文はこちら 

 
個人的に、本書で紹介されるヤマハの事例に感じ入ったのだが、目の前のライバルを倒すことに意識を集中していて、本当にプロダクトのことを愛しているかは別問題という企業からは、決してイノベーションなど起こらないのである。
愛しているからこそ生まれるアイデア、こだわりというのが必ずあるのだが、目先の最適化だけを追求していると、その領域には到底及ばない。
 
先日、リコーのGRⅢというカメラを購入した。
RICOH デジタルカメラ GRIII APS-CサイズCMOSセンサー リコー GR3 15041

RICOH デジタルカメラ GRIII APS-CサイズCMOSセンサー リコー GR3 15041

 

 

 

よほどのカメラ好きでなければ買わないカメラなのだが、作り手の商品に対する愛情を、嫌という程感じるプロダクトなのだ。

このカメラのカタログには、スペックの解説は存在しない。

 

ひたすら撮影した写真を並べるのみ。

これはよほどの自信と愛情がなければ、なし得ない所業。

 

脱線したが、愛情があるからこそ、使い手の目線も持ち得るし、品質へのこだわりもあるし、故に販売に対する強さも出るというもの。

「どうする?日本企業」では、サラリーマン経営者は創業経営者に勝てない、と喝破しておられたけれど、これはシンプルに、事業に対する愛情の差とも言えよう。

 

なので、イノベーションが求められる企業には、如何に事業への愛情を持った社員を確保し続けられるか、という問いがのしかかるのだと思う。

これは弥縫策では解決できない、奥の深いテーマなので、個人的に引き続き探求していきたいと思っている。

 

まぁ、ご参考ということで。