人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

真っ当に商売をする

積読在庫消化。

 

昨今の韓流コンテンツの躍進の背景を分析した本。

個人的にはあまり縁がないジャンルなので、「へー、そうなんだー」という印象。

 

Netflixとかアカデミー賞受賞のコンテンツについては聞いたことがあるけれども。

読んだ印象としては、真剣に世界で売れるコンテンツを真っ当に作り込み、頑張って販売をする、という風にしか、良くも悪くも受け止められない。

 

そりゃ水モノではあるけれど、真っ当に商売をすればそれだけ当たる確率は上げられるわけで、それをちゃんとやってきたから今があるわけです。

どうもブームに乗っかろうとする人たちは、その辺の真摯さが感じられないんだけれども。

 

昨今の韓流については、真面目に作り込んで世界的にヒットしているわけだから、そりゃ良かったんじゃないですかという印象。

浮き沈みが激しいし、新しいモノを常に求める業界だから、日本も今からちゃんとやれば、十分リターンを得られると思うけどね。

 

まぁ、ご参考ということで。

見えるか、見えないか

娘が学校のイベントで、劇団四季の公演「美女と野獣」を観てきた。

さぞかし感動したのだろうと思いきや、ウチの娘的にはイマイチだったらしい。

 

席がよくなかったというのもあるのだが、感動して泣いた同級生も居たそうだから、娘の感性による。

曰く、すごいセット、すごい演出を観るんだったら、アニメ版か実写版の映画でいいじゃないか、と。

 

いや生歌は素晴らしいんだけども、と。

娘としては先月観た能楽(演目は「葵上」)の方が、よほど想像力を刺激される、ということだったらしい。

 

「お前は小林秀雄か!」と、あってるかあってないかわからないツッコミを心で呟くも、いつのまにか完全に日本人の感性になっとるなぁと感心したのであった。

能楽の舞台というのは美しいのだが、何もない。

 

どんな演目でも、背景は松の絵(国立能楽堂)。

そこで展開される物語り、それも古語で話され、完全についていけているとは言い難い中で、自分の頭の中で情景を描いていく。

 

そりゃ高度な芸術ですよ。

それが楽しめるというのは素晴らしいことだと、親ながら思うのだが、友達と話す時は気をつけろよ、娘。

 

そしてそのまま突っ走れ。

まぁ、ご参考ということで。

興味深い産業分析

積読在庫消化。

 

経営学」となっているけれども、ある会社や組織の特定の課題に対して解を出すタイプの本ではない。

ベンチャー企業が起こり、発展していく中で、テクノロジーがどのようにかかわるのか(極端な話、あったほうがいいのかなくてもいいのか)、産学連携のために特定エリアに密集したほうがいいのかそうでもないのか、人なのかアイデアなのか。

 

そういう世界中の研究の成果をまとめた本。

高いレビューが多いし、実際「へー」と唸る場面は多いけれど、仕事にどう活かしたら良いものか。

 

経営者がイノベーションのための環境整備に役立てることは出来るだろうが、即効性は期待できない。

ただ信じて待つ、ということになりそう。

 

成長力は会社の若さで決まる、とわかったところで、もうどうしようもないもんね…。

そんな感じではあるのだが、やっぱり頭に入れておくべきだとは思うのだよね。

 

原理原則ってこういうことなのかなぁ。

まぁ、ご参考ということで。

実は知られていないが

積読在庫消化。

 

なんと、我が青春を呼び覚ます、「グローバルソブリンオープン」のファンドマネジャーだった方の本。

グローバルソブリンオープン、略称グロソブを知らない人はググってください。

 

若かりし頃死ぬほど販売したのでした・・・。

で、その著者が経験を元に、金利をチェックすることで投資に役立つんだぜ、ということを丁寧に解いてくれる。

 

それも世界経済の中心たるアメリカの短期金利長期金利、そして社債金利(スプレッド)の循環、そしてそれぞれがクロスする瞬間で判断する。

上下する理屈、クロスする理屈も説明してくれており、なるほどなぁと納得。

 

なんだったら、みんな知らないだけで、業界の中では常識なの?という印象すら覚える。

じゃあ、こまめにスプレッドシートで記録していきますか、というマメさに欠ける点が、小生が投資に向いていない証拠なんだけどね・・・。

 

でもまぁ、ちゃんと投資をやりたいね、という人は読んでみて、ちゃんと実践してみるのが良いと思います。

まぁ、ご参考ということで。

 

 

BIG5を知ってるか

積読在庫消化。

 

金融系をメインにした作家さんの比較的新しいノンフィクション。

心理学でもはや定説となった性格累計のBIG5に、知能や容姿などを加えた要素で人間の人格分析に切り込むという作品。

 

BIG5は本で読んだことはあるので、知らないでもないのだが、改めて最近の研究や著者ならではのシニカルな(?)分析で、「へー、そうなんだ」という話がたくさん出てくる。

元々心理系の本は好きで読んできたのだが、それでもとても楽しめる。

 

著者の週次更新のブログを読み続けているが、そのブログ連載を読んでいるような、割とコンパクトな章立てが続いていくので、読みやすいというのもある。

巻末のBIG5簡易テストを家族でやってみて、楽しく団欒したりするのであった。

 

まぁ、ご参考ということで。

 

戦略はシンプルが良い

会社の同僚に勧められて拝読。

 

WTP、WTSという概念を提唱している。

Willingness to pay ,Willingness to sell の略。

 

商品・サービスについて、どれくらい払ってもいいと思ってくれるか、あるいはどれくらい安く売っても満たされると感じられるか、その差が価値なんだ、というシンプルな議論。

付加価値を上げればWTPは上がるし、調達コストが下がったり従業員満足度が高ければWTSは下げられる。

 

それらを付帯サービスも含めて具体的に検討しようという話。

早速バリューマップを作ろうぜ、ということで、バリューマップというのはカスタマージャーニー観点で洗い出した購買決定要因のようなもの、と見受けられるのだが、競合対比で何を強みとし何を捨てるのか、を考える。

 

個人的には、これってブルーオーシャン戦略のバリュープロポジションじゃね?という気がしなくもない。

まぁそれは学会の偉い人たちの議論を経ているのだから、そういうことじゃないんだろう。

 

なんせ、コンセプトが非常にシンプルでよろしい。

巻末にも書いてあるが、シンプルじゃないと組織の末端に浸透しないからね。

 

いや、複雑な戦略は組織の末端に浸透するプロセスで単純化されていき、それが時に間違いに繋がるんだよ。

複雑な戦略を複雑なまま実行でから組織なんて、ファンタジーだと思った方がいい。

 

なのでシンプルな戦略は素晴らしいのです。

まぁ、ご参考ということで。

 

 

実はすごい人?

積読在庫消化。

 

ウェアラブルセンサーを使った実験を、日本の日立グループでやっていたのは認識していたのだが、その本丸をやっていた人の本のようである。

なんか世界的にすごい受賞歴を持っているようだが、その知見を世界が理解して社会実装していくのはまだ道半ばのようだ。

 

なるほどと唸らされたのは、活動量と幸福度、そして仕事のパフォーマンスは連動するということである。

そして活動量は本人の認識にかかわらず一定の範囲に収斂していく。

 

その辺りのマネジメントを個人として、また組織としてどうやってデザインしていくか。

この辺りが今後のポイントになっていくのだろう。

 

長い本ではあるが、色々と考えさせられる内容。

もっと知られても良い、偉大な日本人、というところだろうか。

 

俺のApple Watchは何を計測してくれているのかねぇ。

まぁ、ご参考ということで。