人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

面白いアイデアなんか、いらない

今、新規事業開発で何が求められているのか?

企業によってニーズは色々だろうけど、はっきり言って、「面白くて儲かる事業」なんて、ある訳がない。

 

いつだって新規事業は荒削りで、不確実で、よくわからないものなのだ。

成功事例の完成形だけ見て、「ウチもあんなことやりたい」というのは、気持ちはわかるが現実からはかなり遠いところにあると思う。

 

始める前から成功の可能性が感じられる、「面白くて儲かる事業」なんて、とっくの昔に誰かが考えて実行している筈だ。

なのに存在しないということは、それは「面白くて儲かる事業」じゃないということだ。

 

だいたい、構想段階に居る時点で、もう既に誰かがプロトタイプくらいは完成させていると考えるべきだし。

実際「あ〜、やられた〜」なんていうことは、小生のような仕事をしていると年に何回もあるし。

 

では、「面白くて儲かる(ように見えて実はそうじゃない)事業」や「既に出遅れているかもしれない事業」ではなく、何がいま求められているのか?

それは究極的にはビジョンであり、ミッションであると思う。

 

今の事業の延長に未来はないとした時に、企業は何処へ向かうべきなのか?

そのビジョンを企業は求めていると感じる。

 

新規事業が実現する世界が、この先のビジョン、そしてその新規事業そのものが、これからのミッション。

言い換えると、新規事業が実現する未来は、その企業が望む未来なのか?また、その新規事業は「やらねばならない」という使命感を感じさせるものか?

 

実際のところ、ビジョンは「こうなればいいよね」程度でもいいし、ミッションだって「確かにそれはやりたいね」というレベルでも構わない。

しかし、ビジョン、ミッション無き新規事業案は、「あー面白いねー」「よく頑張ったねー」という程度のものでしかない。

 

明日もまた、頭から煙が出るほど考えよう、と決意する夜であります。

自戒を込めて。

 

まぁ、ご参考ということで。