人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

「リクルートのすごい構”創”力」 読了

相変わらずKindleの読み上げはヤメられない。

リクルートの すごい構“創

リクルートの すごい構“創"力 アイデアを事業に仕上げる9メソッド

 

 

リクルートグループの卒業生でありながら、なおかつ新規事業開発の仕事をしながら、今頃読んだのか、というのを明らかにするのはお恥ずかしい限りだが、新規事業開発に関わる方々には、一度は読んでおいて頂きたい本だと感じたこともあり、恥を忍んでネタにする(苦笑)。

ボストンコンサルティンググループ日本代表の著者が、リクルートの新規事業創出の仕組みについて、長年付き添ったコンサルタントの立場から解き明かす本である。

 

リクルート卒業生による類書は数多く存在するが、外部のコンサルタントによる客観的な分析と、自社でも応用可能な方法論を説いており、そういう意味でも非常に価値のある一冊である。

とは言うものの、「どんな人でも正しいトレーニングを積めば、ヒマラヤにアタックできるのだ」と言われて、「そうか、やってみよう!」とはなかなかならないのと同様、一つ一つの提言は納得できても、多くの企業にとって実践するハードルは相応に高いのだと思う。

 

しかし、「ここまで突き詰めれば、多分新規事業は生まれるはず」という臨界点を提示した本書の意義は大きい。

全てを実践することは難しいかもしれないが、出来ることから取り組んでみるだけでも、間違いなくプラスになるはずだ。

 

小生の経験上も、リクルートグループの新規事業を見る目と、育てる仕組みは、世界に類を見ないものだと思う。

あまり社員も意識することは少ないのだが、目先の「儲かる儲からない」という議論だけでなく、「あるべき社会の姿は何で、それをいかに実現するか」といった青臭いビジョンは、実は最も大事にされている要素だったりする。

 

そういったエッセンスを知るだけでも、本書を読む意義は大きい。

新規事業開発に関わる方には、是非一度ご覧になっていただきたい一冊である。

 

まぁ、ご参考ということで。