人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

楽しくなければ仕事じゃない

常々、仕事は楽しいものであってほしいと願っている。

もちろんそうじゃない時はあるし、上手くならないと面白くならないという事象は往々にしてあるから、初めから楽しいということもあるまい。

 

しかし、時に我慢や努力が必要だとしても、それがずっと続くようであれば、前向きなモチベーションは続かないし、そうなると働く人のポテンシャルを生かしきれるとは思えないのだ。

楽しい仕事ができている人の方が、絶対にその力を活かしきれている。

 

仕事を楽しくするためには、楽しむ工夫は必要になる。

困難な局面をゲーム感覚で乗り越える気持ちの切り替えだったり、単純な作業をスキルアップの機会にする意味付け力、周囲からのフィードバックをポジティブに受け止める姿勢や、自分自身が成長していると認めてあげる肯定感。

 

そういったメンタルを身につけることを通じて、努力を努力と感じないレベルまで持っていければ、どんな環境でも生きていけるはず。

そして、そもそもは、心から楽しいと思えるタイプの仕事を選ぶ、ということも重要なわけで、就活の「自己分析」は、本来そのために存在すると考えている。

 

業界や職種に拘り過ぎることなく、「どういったタイプの役割に喜びを感じるのか?」ということを探求して行けば良いのだ。

それが例え、何度か転職したり、さまざまな失敗の果てに気付くことになったとしても、ステータスや待遇だけが良い仕事に付くより、ずっと幸せな人生を送れると思う。

 

まずは、「楽しくなければ仕事じゃない!!」と信じて、その先にどんな道が切り開けるのか。

「あんまり楽しくない」人は、じっくり考えてみて欲しいと思うのである。

 

まぁ、ご参考ということで。

「大日本史」 読了 〜これはこれで〜

リンクはこちら。

大日本史 (文春新書)

大日本史 (文春新書)

 

 

お金の流れでばかり歴史を見ていたので、久しぶりに別の切り口で、ということで積ん読在庫から本書をセレクト。

中東を専門とされる山内氏と、我らが佐藤優氏の鼎談という立て付け。

 

大日本史」とは言うものの、内容は近代史で明治初期から太平洋戦争まで、各国の動きと並べて日本史を語り合っていく内容。

識者二人の対話形式なので、読み物としてはすんなり入っていく。

 

読後感としては、お二人のスタンスが結構「出ている」な、というのが第一印象。

山内氏は、比較的「優れた昭和天皇と貶めた軍部」というスタンスがはっきりしている。

 

一方の佐藤氏は、やはり外交、キリスト教、そして氏の個人的な研究対象でもある沖縄の観点が登場する。

そういった部分の是非はあるにせよ、これもまた一つの観点として面白いと感じた。

 

直近で「お金の流れ」を追っていたので、本書を読みながらも、「金の流れ的にはこうだったな」とか、「そうは言っても経済力としてこうだったんじゃないか」みたいなことを考えてしまった(苦笑)。

それにしても、特に日本史・世界史が好きだったわけではないのだが、ビジネスの理解をしたくて読んだこのジャンル、結構積み上がったな、というのが最近の個人的な感覚で、そういう意味でも本書での新しい発見はあまりなかったのだが。

 

近代史をあまり学んでこなかったな、という方にとっては、本書は多くの発見があるかもしれないな、というところ。

まぁ、ご参考ということで。

 

 

「お金の流れで見る戦国時代」 読了 〜民は領主を選べないのか〜

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もう、ここのところ、金の流ればっかり追っている(笑)。

一気読みするほど気に入ってしまったわけだが、取り敢えず今回のまとめ買いは本書で打ち止め。

 

お金の流れを切り口に歴史を追うシリーズの中で、本書では戦国時代に特化した内容。

もちろん日本全体の通史であった「日本の歴史」と重なるところはあるけれど、時代が区切られ群雄割拠の日本ということで、各武将の比較論になっているところが面白い。

 

本書の主張によると、やはり織田信長の政策はかなり偉大なものだったようだ。

上杉謙信との比較でいうと、室町幕府という既存の社会秩序の中で上を目指した謙信と、社会秩序そのものを変えようとした信長、という風に語られている。

 

また、その変革があまりにもドラスティックだった為に、信長は裏切られたのではないか、という分析も披露されている。

本シリーズでは、統治者としての能力を民力の活かし方の優劣で語られることが多いのだが、戦国時代の武将はあからさまに能力差があったようだ。

 

領地から逃亡して他国に移住する民も居たようなので、ある程度移動は出来たのだろうが、ほんと、領主を選べない民は不幸である。

そもそもに遡ると、土地の持つポテンシャルというのは如何ともしがたいところがあって、富を生まない領地を抱えてしまうと、どうしても領主は民に重税を課すしかなくなってしまい、それがまた発展を妨げるという負のスパイラルに入ってしまうのである。

 

外の世界を知っていれば、住んでいる土地にしがみつくことなく、もっと幸せな人生が送れたであろうに、なんていうことも感じてしまうのだが、それは小生が現代人だからなのか、ジョブホッパーだからなのか…。

いずれにしても、いままで習ってこなかった「へー」が満載なので、ご興味のある向きは是非に。

 

まぁ、ご参考ということで。

「お金の流れでわかる世界の歴史」 読了 〜当たり前だが”歴史は繰り返す”〜

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本シリーズ3冊目。

著者の、「お金と歴史シリーズ」では最初の1冊らしい。

 

本書では、「お金の流れ」を切り口に、世界の古代から現代までを概観していく。

昨日までにエントリーした2冊と、著者の主張は同様ではあるが、国家というものは徴税と再配分のバランスが崩れると衰退していく、ということが強調される(この辺は元国税庁職員ならでは、ということか)。

 

中央集権で一律に広く税を集める体制というのは、極めて画期的だが難易度が高く、故に歴史上の多くの国では、広範な領地から富を吸い上げるために、どうしても徴税権を持った人間を国家権力の方で「雇う」ことになってしまう。

勢い、徴税権を持った人間が力を持ち、国家が内部崩壊していく、というパターンである。

 

また、現在当たり前のように普及している通貨・為替といった行いも、千年以上前に社会実装されており、それぞれの裏付けとなる国が崩壊してはまた作られという、こちらもある種のパターン。

斯様に、人類は同じことを繰り返していく。

 

そうやって概観してみると、そこそこの税負担とそこそこの格差、腐敗のない政権と国家システム、活発な商取引、なんていうことを維持できている国家が長続きする。

そこには程々の規制と、有為な人材の登用システムといった裏側も見え隠れしたり。

 

本書の末尾ではタックスヘイブンに触れられていて、徴税権が見えなくなると、腐敗や格差を生み、社会が不安定化するが、過去の歴史に照らし合わせていかがなものか、という主張がなされているけれども、そう言われてしまうと説得力のある意見に感じられてしまう。

あともう1冊、読んでみようと思っているが、引き続き楽しみにしたい。

 

まぁ、ご参考ということで。

 

 

「お金の流れで読む日本の歴史」 読了 〜経済戦争から始まるリアルな戦争〜

リンクを貼る。 

 

先日の「近代権力史」に続けて、日本の歴史を読んでしまう。

それくらい面白かったので、多分この著者のこのテーマは一気読みする流れ。

 

今回は日本の歴史がテーマ。

古代史から近代史まで、一気通貫に進む。

 

個人的に知らなかったのだが、古代から海外(国という概念が無い時代なのでアレだが)との貿易取引、人の往来があり、結果として金銭的なやり取りも多数あった、というところに「へー」。

その後の権力闘争は、徴税権を巡る争いだったり、交易の利権を支配することによって動いていくと解説されている。

 

歴史の授業では語られない切り口ながら、大変説得力がある。

しかし、考えさせられるのは、これまで幾度となく繰り返されてきた、答えのない人類の課題。

 

商業の発達するところに権力と文化が発生するも、その先の経済競争は暴力を伴う戦争へと発展する。

努力が報われる世界は社会的インセンティブとして有効だが、格差の拡大と身分の固定化に繋がりやすく、社会不安の増大を招く。

 

著者も意図してそのように構成したのかもしれないが、それを割り引いてもなお考えさせられるのである。

次を読むのが楽しみなので、この辺で。

 

まぁ、ご参考ということで。

 

 

 

 

「お金の流れで探る現代権力史」 読了 ~これは面白かった~

まずはリンク。

 

たまたまKindleのセールで目にして、金にうるさい小生としては、思わず手に取った次第。

まとめ買いがお得だったし、本書も面白かったので、この後一気見してみたい。

 

著者はもと国税庁勤務とのことだが、広く歴史関係の著作も上梓している方のようだ。

「お金の流れ」となっているが、経済から見た近代史と言って良い。

 

文章も読みやすく、近代史の流れがつながりとして見えてくるので、非常にわかりやすい。

池上彰氏とかの本もわかりやすいが、近代史はイデオロギーの話になりやすい。

 

一方で本書は、金の流れ(欲望の流れ)を一直線で追うので、明快だし説得力がある。

結構近代史は読んできたのだが、それでも「へー!」と思う話も多く、裏も取れているようなので、ぜひ一読を勧めたい。

 

アメリカと中東の関わりとか、ヨーロッパ連合成立の経緯など、なんとなくボンヤリ理解していたものが、クリアになる感じがする。

これから世界を見る目も変わってくるかもしれない。

 

久し振りに当たりを引いた感じである。

まぁ、ご参考ということで。

「大本営参謀の情報戦記」 読了 ~日本人は戦争に向いてないんじゃないか~

リンクを貼る。

情報なき国家の悲劇 大本営参謀の情報戦記 (文春文庫)

情報なき国家の悲劇 大本営参謀の情報戦記 (文春文庫)

 

 

歴史系繋がりで、昨日に続き本書を手に取る。

コンサルとか営業をやってきたせいか、戦略とか情報(諜報)とかのテーマは好きだったりすることもあり。

 

本書は、太平洋戦争中に陸軍情報参謀として、対アメリカの情報分析に携わった著者による、回顧録現代日本(含むビジネスパーソン)への提言といった一冊。

情報(諜報)に限らず、社会とか組織とか精神構造とか、当時の日本軍が如何に戦略的な過ちを選択してしまったか、類書にも山ほど指摘があり、本書も概ね同じことを言っている。

 

現実を直視せず、都合の良い楽観論をもとに、戦場から遠く離れた場所で(政治)エリートが密室で意思決定する愚である。

その欠陥を、現場の頑張りでなんとか補おうとするが、なまじ頑張ってしまうだけに傷口が広がってしまうパターン。

 

著者も縁あって情報の世界に入るのだが、なんのカリキュラムもなく、見よう見まねで学んでいくのだが、「その時点で負け」という冷静な述懐をしていて、その通りだと思う。

また、情報の世界はどこまでも客観的な事実が重要、という主張も、エピソードを聞くと激しく納得する。

 

米艦隊を対象にした夜間爆撃の作戦において、パイロットたちの戦果報告で、作戦本部が大祝勝ムードになるのだが、そこで著者が一人一人のパイロットに問い直す。

真っ暗闇の中で、本当に撃沈したところを見たのか?対象の敵艦はどのようなサイズ、形だったのか?何隻の編隊だったのか?等々、問い詰めていくとかなり怪しい。

 

おそらく実際の戦果はその10分の1程度だったのだが、自己申告の「大勝利」を前提に、次の作戦立案が為されているという実態が明らかにされるのである。

そこから情報参謀として巻き返しの努力をするのだが、時すでに遅し、というのが歴史の事実。

 

思うに、冷徹に現実を直視しようとすると、携わった人たちの心象を害するような結論にもなりかねないため、婉曲な表現になってしまう。

そこが出来ないところに、日本人の弱さが(自戒を込めて)あるような気がする。

 

もう一つ、戦争のKSFは、結局物量なのである。

にも関わらず、道を極めようとする国民性故か、圧倒的物量の前には職人技などなんの役にも立たない現実を受け入れられない。

 

この辺が、今尚続く日本人の弱点ではなかろうか。

まぁ、ご参考ということで。