人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

「父親として知っておきたい理科の常識」 読了

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子供が小学生に入り、いろいろ関心が広がっていく中で、まさにタイトルに惹かれて読んだ次第。

ドラえもんとか、好きで読んでいた人達には、割とすんなり受け入れられる内容だと思う。

 

小学生の子供と、父親の対話形式で構成されている本で、電気・物理・宇宙・生物といった、理科系の広い領域を、かなりわかりやすく網羅し、解説している一冊。

ドラえもんを読んで面白いという程度の、科学に対する好奇心がないと、読了は辛いかもしれないが、 それがある人にとっては忘れいていた子供の頃のワクワクを思い起こしてくれるのではなかろうか(科学に対する好奇心がないと、そもそも本書を手に取らないのかもしれないが・・・)。

 

もちろん、一度通読したくらいで全て頭に入ったり、昔学んだことを思い出したりはできないと思うが、手元において眺めるもよし、本当に子供から聞かれた時に、一緒に読むもよし(こっそり読むでも良いが)、良著ではないかと感じた。

そういう意味では、電子書籍より、紙の本が向いているのではないかと思う(小生は電子書籍で読んだが)。

 

中年にさしかかったお父さんに、良い知的刺激を与えてくれるものと思う。

まぁ、ご参考ということで。

 

 

「世界で通用する『地頭力』のつくり方」 読了

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世界で通用する「地頭力」のつくり方 自分をグローバル化する5+1の習慣

世界で通用する「地頭力」のつくり方 自分をグローバル化する5+1の習慣

 

 

デイリーのKindleセールで表示され、レビューも高かったので思わずポチった本。

外交官出身で人材トレーニングを生業とする筆者が、これからの人材に必要な能力を語る、という構成である。

 

基本は英語である。

全ての入り口として英語であり、最後まで英語という印象。

 

これは小生も大いに実感しているところなのだが、日本語で情報収集していると、どうしても情報が偏るのだ。

金融機関時代に学んだことだが、相場というのは国際政治の影響をはっきりと受けるものなので、各国がどのような思惑で動いているのか、即時性のある情報と、深みのある情報を両方持っていなければ理解することができない。

 

20代の頃から、色々と日本語のメディアで海外情報を読んでいたけれど、まぁ絶対的に少ないし、日米欧以外の国となると、本当に囲み記事程度。

それが、英語を基本に情報収拾すると、全然見方が変わりますよ、というのが筆者の弁。

 

そりゃそうだと思う。

今の仕事をやっていて、本当に情報は力だなと思うようになってきたし。

 

そんな遠い外国の話、自分に関係あるんでしたっけ、という思いもあるのだが、やっぱり昔に比べるとボーダレスになっているし、競争も激しくなっているとも感じている。

その流れが止まることはきっとないと思うので、これまで英語での情報収集をやってこなかったとしても、これからは必要になっちゃうかなと考える次第。

 

義務感だけでなく、少しでも語学の苦手意識を減らせたら、きっと世界は広がって楽しいだろうし。

むしろそんな風に考えたいものである。

 

まぁ、ご参考ということで。

 

 

 

 

「なぜ日本の女子レスリングは強くなったのか」 読了

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なぜ日本の女子レスリングは強くなったのか 吉田沙保里と伊調馨

なぜ日本の女子レスリングは強くなったのか 吉田沙保里と伊調馨

 

 

半分興味本位(格闘技好きなので)、半分組織論への期待(トップクラス人材を生み出す組織とは、みたいな)で選んで読んだ次第。

期待はまぁ、満たされたような、それとは関係なく楽しんだというか。

 

本書の構成は、日本女子レスリングの創成期を関係者の証言から紡いで行くパート、吉田沙保里伊調馨の両選手の個性を、関係者のインタビューから浮かび上がらせて行くパート、これからの活躍が期待される若手選手のインタビューという構成になっている。

各選手のインタビューについては、みんなもうホント凄いな、という一言に尽きるのだが、興味深かったのはトップ選手は悉く至学館出身という事実。

 

格闘技は練習相手が必ず必要で、練習相手のレベルに技術レベルが影響を受けてしまうから、特定の強豪校に日本中から優秀な選手に集まり、さらに強い選手が再生産されるという構造なのかもしれない。

そこはビジネスの世界でも、同じロジックが成立しうるのかもしれない。

 

一方で、ずいぶん前かと思っていたが、今年はこんな報道もあった。

gendai.ismedia.jp

 

至学館の女子レスリング部の練習はそれはもう相当なようで、それ自体はある種当たり前なのだと思うが、昭和のモーレツ特訓でメンタルも鍛える、というような内容だった、なんてことはあるまいか。

本書を読み、上記の記事を読むと、そんなことを感じさせる(金メダリストですら、男子のコーチに付いてから技術論に開眼するなんて、いったい何を教えているのか、という風に思うのだ)。

 

あと、印象に残ったのは、冒頭の創成期に尽力された方々の証言の中に、「世界でトップを取るような子は、人前でも平気で歌を歌うような度胸がある」「瞳がキラキラしていて明るい」というものがあり、娘を持つ父親としては、思わず唸らせられたりもする。

それにしても、創成期の皆さんの努力は、道なきところを切り開いてきた凄みが感じられ、深い感銘を受けるとともに、自分も頑張らねばと、奮い立たせられるエピソードの数々なのであった。

 

まぁ、ご参考ということで。

事業計画は似ている事例を探す

これ、実際に新規事業の起案者と伴走している時によく使うテクニックなのだけれど。

事業計画書を書く際に、必須項目になるのが収支のところ。

 

単年度の収支のところから、似ている事例を援用するケースもあるが、単年度の収支くらいは、企画する人がきっちり抜け漏れなく考え抜いていただきたい。

で、単年度の収支は考えたとしても、2年目3年目、時に5年10年先となると、さっぱり見当がつかない、という事態は、正直存在する。

 

そこも本当は起案者にしっかり考えてもらいたいところだが、あまりに未来の話になると、不確実性の方が高まっていくので、どこまでパワーをかけて予測をするのか、という観点もあり、この辺から似ている事例の成長ストーリーを援用していくのが、なにかと都合がよろしい。

都合がよいというのは、実際の類似事例を援用することで、説得力が上がるというのもあるし、実際の事例を踏まえると、良い点も悪い点も理解しやすいので、経営側も地に足をつけた判断ができる、ということでもある。

 

似ている事例を援用するメリットは収支にとどまらない。

営業、管理、オペレーションの計画も、リアリティをもって組み立てることができる。

 

とくに、過去にその会社で経験した事例を利用できれば、そのリアリティ、説得力は格別である。

「あの時はああいう流れだったから、ここまできたら営業を増強する」「取引先数が何件まで増えたタイミングで管理ツールを導入する」「販売エリアを名阪に拡大するタイミングで、物流も手を入れる」みたいな話ができて、事業計画の説得力や正しさはグッとレベルがあがる。

 

むしろ事業計画書に着手する前に、「書こうとしている事業って、何に似ているんだっけ?」という問いを、是非投げかけてみてほしい。

事業計画の作成が、かなり楽になるはずだからだ。

 

まぁ、ご参考ということで。

「新・生産性立国論」 読了

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デービッド・アトキンソン 新・生産性立国論

デービッド・アトキンソン 新・生産性立国論

 

 

デービッド・アトキンソン氏の著作は、「新・観光立国論」に続き2冊目。

デービッド・アトキンソン 新・観光立国論

デービッド・アトキンソン 新・観光立国論

 

 

今回の書籍では、観光だけでなく、広く日本社会全般への提言という建て付けになっていて、その解が生産性向上である。

プロのアナリスト出身であり、経営も含めて幅広い知見をお持ちの筆者なので、いちいちごもっともである。

 

とは言え、税制とか経済政策まで提言は及ぶので、一庶民の立場としては、そういう政治家が現れた時に応援するくらいしか、本書で得た知見を昇華する術は無いような気もするが…。

それにしても、本書の冒頭で披露されるエピソードが、この国の本質的な課題を物語っており、非常に「げんなり」させられる。

 

筆者は、日本が好きで、わざわざ故国を離れて住んでおり、その愛があればこそ、あるべき姿を提言してくれている。

にもかかわらず、筆者に寄せられる声には、「反日の外国人」とでもいうような、提言の是非を離れた感情的な反応が多くある、というのである。

 

我々は先人や海外の優れた知見を謙虚に学び、努力してきたからこそ今があるのではなかったのだろうか。

今一度、虚心坦懐にこの国の行く末を考えたいものである。

 

この国のマクロな課題と解決策を考えてみたい方は、是非ご一読を。

まぁ、ご参考ということで。

 

なんの課題を解決するのか?

最近は読書ブログと化していて、ネタを考えるところから始めるのをサボっていた。

読書メモは今日時点で85件もあり、このまま行くと100冊を超えるペースで、個人的にも史上最多である。

 

さらに毎日のブログチェック、ニュースチェックもあるので、結構なインプットをこなしていることになるのだが、まぁそれはコンサルタントという仕事の宿命である。

読書は電子書籍の音声読み上げで移動しながらだし、ウェブの情報収集は主にfeedlyというサービスと、グーグルアラート、Facebookでのシェアなど、というところであるが、つくづく便利な時代になったものだ。

 

それはともかく、知識をたくさん仕入れても必ずしも役に立つとは言えないのが、思考の方法論のところだ。

小生の専門である新規事業では、大概の問題がインプットで解決するようにも思うが、起案者の思いや会社のステータスなど、色々な状況を鑑みると、そう単純にはいかない場合もある。

 

本来新規事業というのは、なんらかの課題を明らかにして、その解決策として立てて行くのが王道なのだが、「こういうことがやりたい」「こんな風になったら」というような、思い先行、アイデア先行でスタートすることもある。

 

そうなると、総論で共感は呼べるんだけど、どうにも「弱い」アイデアになりやすい。

そういう場面で、小生が考える問いが、「このアイデアは、なんの課題を解決するのか?」というもの。

 

解決策が先にあって、それにピッタリくる問題を探すという、逆のアプローチである。

さらに踏み込んで、特にB2Bのソリューションとして、特定業界、特定企業の固有の課題解決にならないかと考える。

 

なぜB2Bなのか、果たしてそれが正しいのかは、小生にもわかっていないのだが、顔の見えないコンシューマー向けのサービスを仕立てるより、説得力があるような気がするのである。

もちろんB2Bは、合理性で動くので、そこで買ってもらえるように考えるということは、ビジネスとして筋の良さを作っていくことにつながるのかもしれない。

 

例えばだが、待機児童問題を解決したいと考えたとして、それだけで新しいアイデアを考えるだけでなく、そこに法人のなんらかの課題解決をはめ込んでいく。

実際にあるが、預ける親を人手不足の企業に送り込むことで問題を解決し、企業からのフィーで保育所の運営費を一部賄うとか。

 

迷走する議論を切り開く、一つのツールとして、小生がベスト5に入れている問いである。

まぁ、ご参考ということで。

 

 

 

「武器としての会計思考力」 読了

まずはリンク。

武器としての会計思考力 会社の数字をどのように戦略に活用するか?

武器としての会計思考力 会社の数字をどのように戦略に活用するか?

 

 

スキル系、お金周りは好物なので、思わず手にとって読む。

先日は「ざっくりわかるファイナンス」をレビューしたが、今回は会計、英語でいえば「アカウンティング」の方である。

 

ファイナンス」と「アカウンティング」の違いがよくわからないという人は、「ざっくりわかるファイナンス」の冒頭部分を読んでいただければよろしいかと。

ざっくり分かるファイナンス?経営センスを磨くための財務? (光文社新書)
 

 

いわゆる財務分析のお話で、ただ財務の知識を教えてくれるだけでなく、どのように分析に使うのか、実務で通じる知識として「役に立つ」というところを目指したものである。

目指したところは実現されていると思うが、結局は一通りの会計系の知識がズラズラと出て来てしまうので、アレルギーがある人がすんなり読めるかというと、それなりに苦労するかもしれない。

 

とはいえ、誰でも知っている有名企業を引き合いに出しながら、戦略コンサルで使われるようなツールも援用しつつ、興味深い内容に仕上げている一冊だと思う。

個人的には、BSとPLを”縮尺図”に描いて並べてみる、というアプローチが新鮮だったので、ぜひやってみたいと思った次第。

 

会計知識を実務で使うには、本書一冊ではなかなか難しいかもしれないが、入り口としては十分な内容ではないか。

まぁ、ご参考ということで。