完全に個人的な趣味でこんな本を読む。
ブルース・リーが書き残したり、各種インタビューで残した思想というか、考えその他を、近しい人がまとめた本。
技術的なものはほとんど出てこないという、超マニア向けの本。
もう絶版で、確か中古で5000円以上したと思うが、そんなものを買って読んでしまう中年の秋(笑)。
高校時代の数学の先生が「ブルース・リーが居なければ、日本のサブカルチャーは存在していなかった」と喝破しておられたけれども(及川先生元気かなぁ)、それは本当にその通りだと思うし、ブルース・リーは、どういうわけか個人的に気になる存在なのである。
映画はテンポが悪くてストーリーはグダグダだし、アクションスターとしても動きにクセがあるし。
確かにスピードは早いけれども、本当に強いのかは永遠に謎のままだし。
そしてチラッと挟まれるコメントや蘊蓄が本物っぽくて、悔しいことにカッコいい。
本書の内容もそうだけど、単なる東洋思想かぶれの人だったのかもしれないし、ひょっとしたら若くして道を極めたのかもしれないし。
この永遠に解けない謎が残っていることが、気になって仕方がない存在なのである。
結局それをもってファンというのかもしれないけれど(笑)。
本書はファンじゃなきゃとても読み進められない一冊だと思うが、終盤にかけて「自由であるために」といったフレーズが出てくるようになる。
人と比較しない、されない。
勝ちでも負けでもない、戦いでもない。
本来の自分自身であること、そんなふうに自由を説いている。
バイオグラフィーを改めて振り返ると、ハリウッドでの人種差別だったり、色々苦労したんだろうなぁ、そこから自由であることを求めたんだろうなぁ、なんて思いつつ。
自由ってなんだろうね。
まぁ、ご参考ということで。