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昨日、哲学的思考の本をレビューしたので、続けて哲学的な一冊を在庫からチョイス。
「哲学的」とは言うものの、昨日記載の通り、小生の合気道の師匠の定義によれば、本書もまた哲学とは呼ばない。
著者の土屋氏は、長く大学で哲学を教えていた人なのだが、一方で一般大衆向けにユーモラスなエッセイを何冊か世に出していて、それなりにファンは多い。
小生自身はその程度の予備知識しかなく、氏の著作を読むのは本書がはじめて。
全編軽いタッチでユーモラスなエッセイである。
われわれ人間がいかに無知で愚かであるかが、自虐ネタを中心に綴られ、時に屁理屈をこねくり回しているようでもあり、ある意味とことん「しょーもない」本なのだが、そこに価値があるという種類の本だろう(時々読むなら小生も嫌いではない)。
最後に「おっ」と思わせるのが、幸・不幸を分かつ要素として、ユーモアの精神を、それも自分自身を笑い飛ばせるマインドを提唱しているところ。
なかなかに説得力がある説明をしつつ、「なるほど、だからこういう本なのね」と伏線を回収していたりする。
気楽な読み物、精神安定剤だと思って、手にとってみてはいかがだろうか。
まぁ、ご参考ということで。