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「幸・不幸の分かれ道」 読了 〜哲学風漫談〜

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幸・不幸の分かれ道

幸・不幸の分かれ道

  • 作者:土屋賢二
  • 出版社/メーカー: 東京書籍
  • 発売日: 2018/05/23
  • メディア: オンデマンド (ペーパーバック)
 

 

 

昨日、哲学的思考の本をレビューしたので、続けて哲学的な一冊を在庫からチョイス。

「哲学的」とは言うものの、昨日記載の通り、小生の合気道の師匠の定義によれば、本書もまた哲学とは呼ばない。

 

著者の土屋氏は、長く大学で哲学を教えていた人なのだが、一方で一般大衆向けにユーモラスなエッセイを何冊か世に出していて、それなりにファンは多い。

小生自身はその程度の予備知識しかなく、氏の著作を読むのは本書がはじめて。

 

全編軽いタッチでユーモラスなエッセイである。

われわれ人間がいかに無知で愚かであるかが、自虐ネタを中心に綴られ、時に屁理屈をこねくり回しているようでもあり、ある意味とことん「しょーもない」本なのだが、そこに価値があるという種類の本だろう(時々読むなら小生も嫌いではない)。

 

最後に「おっ」と思わせるのが、幸・不幸を分かつ要素として、ユーモアの精神を、それも自分自身を笑い飛ばせるマインドを提唱しているところ。

なかなかに説得力がある説明をしつつ、「なるほど、だからこういう本なのね」と伏線を回収していたりする。

 

気楽な読み物、精神安定剤だと思って、手にとってみてはいかがだろうか。

まぁ、ご参考ということで。