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先日の7payの騒動があったから、というわけではないが、新規事業に携わる身としては、押さえておくべき一冊と思い、手にした次第。
主にクレジットカード業界を長く追ってきた著者が、昨今の二次元バーコード決済を中心とする動向を解説した一冊。
クレジットカード業界関係者や、流通系事業者の声なども交えつつ、特にPayPayの還元騒動を軸に、業界動向が記述されている。
率直な印象としては、全国紙の電子版連載記事か、ビジネスメディアのまとめ版というところ。
よく知らない人がある程度を理解するには良いが、決済ビジネスを検討している人や、業界関係者には物足りないと思う。
日本でなかなか利用が広がらない構造や、反対になぜこれだけ事業者が乱立してしまうのかといった、社会、経済、法律的な背景については、少々物足りなさを感じる。
個人情報に関する記述も、何でもかんでも保護することを是としているような感覚は、個人的には馴染めないものがあったし、逆に情報銀行に期待を寄せるコメントは甘すぎるんじゃないかと思ったり。
批判的な表現が続いたが、全く知らない人が初めて手にする一冊としては、よくまとまっていると思う。
まぁ、ご参考ということで。