リンクを貼る。
トヨタ式5W1H思考 カイゼン、イノベーションを生む究極の課題解決法
- 作者: 桑原晃弥
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2018/09/21
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る
昨日エントリーした書籍「問題解決」の執筆陣は、トヨタ自動車とのプロジェクトを多く経験した模様で、ではそのトヨタの問題解決はどうだったのかと再認識したく、拝読した次第。
本書は、トヨタ生産方式はカイゼン活動の取材を続けてきた著者が、そのエッセンスを事例とともに紹介するという立て付け。
エピソードが紹介され、都度まとめられている。
個人的には、トヨタのカイゼン活動や、トヨタ生産方式に関する文章は、初見ではない。
「なぜなぜ分析」も雑誌連載で拝読したことがあり、ただ単純に「なぜ」を5回繰り返せば良いという訳ではないことは認識している。
その程度の認識はあったが、改めてまとまって紹介されると、なるほどと納得し、感心するものである。
なんとなくカイゼンというと、細かなプロセスの積み上げのように思うが、時に達成不可能と感じられるくらいのチャレンジに取り組むこともあるし、真の問題解決にならない現場の頑張りは、ただの「労働強化」でしかない、とか、個人的にはポジティブな驚き。
ここまでの取り組みを徹底的に実行するというのは、ストイックを通り越して、ある種の宗教的な営為(ネガティブなニュアンスではない)のように感じ、それは、製造業では広く類似の取り組みはされているけれども、「トヨタ」と「トヨタ以外」くらい違うのではないかと思わされる。
そしてその取り組みの徹底が、結果的に優秀な人材育成につながり、引退後も引く手数多、その人材の武勇伝もまた数多、ということに繋がるのだろう。
本書でも、こうしたカイゼン活動は組織風土と定義しており、たしかに一朝一夕には達成できなさそうである。
もちろん、不可能ではない訳であるが。
ライトに読める構成になっているし、即実践できるという訳ではないが、なんらかのヒントには繋がると思うので、なんらかの問題解決を目指すビジネスパーソンは、一読してみてはどうだろうか。
まぁ、ご参考ということで。