まずはリンク。
当然人の子の親として、こういう本に興味は持ってしまう。
Amazonでの評価も高かったため拝読。
STEM教育スクール事業を運営する企業の代表による本で、これからの教育の在り方を論じつつ、自社の取り組みやその中で子供たちがどんな反応を示しているのか、といった内容を紹介している。
STEM教育と言っても、今までの理数系の勉強をもっと頑張りましょう、という話ではない。
そういった知識を用いながら、総合的に現実の場面での課題解決につなげる力を養いましょうというような方向性である。
いや、そもそも「何をやりましょうか?」から子どもに考えてもらうと言ってもよい。
そうなってくると、親としては著者のスクールに行かせるかどうかは別として、たしかにそういう力は身につけてほしいもの。
問題提起の力と問題解決の力は、大人として失われることのない重要なスキルだと思っているくらいなので(常々、新規事業は問題提起であると述べている)。
それにしても、こういった形での学問のありかたは、アリストテレスであるとか、もっと下ってダ・ビンチとか、そんなスタイルを想起させる。
かつての人類の学びは、非常に広汎なものだったはずだが、それが時代とともに専門分化され、一人の人間が生涯かけても修めきれないほど深まってしまった。
それをまた統合させて、あらたな進歩につなげよう、そういう回帰的な動きに見えてくる。
もちろん中世や古代に逆戻りすれば良いわけではなくて、これまでの叡智を昇華させる取り組みなんだろうなと。
はてさて、そんな遠大なことを夢想しつつ、親として子どもにどう向き合おうかと考え込むのである。
まぁ、ご参考ということで。