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デービッド・アトキンソン氏の著作は、「新・観光立国論」に続き2冊目。
今回の書籍では、観光だけでなく、広く日本社会全般への提言という建て付けになっていて、その解が生産性向上である。
プロのアナリスト出身であり、経営も含めて幅広い知見をお持ちの筆者なので、いちいちごもっともである。
とは言え、税制とか経済政策まで提言は及ぶので、一庶民の立場としては、そういう政治家が現れた時に応援するくらいしか、本書で得た知見を昇華する術は無いような気もするが…。
それにしても、本書の冒頭で披露されるエピソードが、この国の本質的な課題を物語っており、非常に「げんなり」させられる。
筆者は、日本が好きで、わざわざ故国を離れて住んでおり、その愛があればこそ、あるべき姿を提言してくれている。
にもかかわらず、筆者に寄せられる声には、「反日の外国人」とでもいうような、提言の是非を離れた感情的な反応が多くある、というのである。
我々は先人や海外の優れた知見を謙虚に学び、努力してきたからこそ今があるのではなかったのだろうか。
今一度、虚心坦懐にこの国の行く末を考えたいものである。
この国のマクロな課題と解決策を考えてみたい方は、是非ご一読を。
まぁ、ご参考ということで。