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平成関東大震災 いつか来るとは知っていたが今日来るとは思わなかった (講談社文庫)
- 作者: 福井晴敏
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/09/15
- メディア: 文庫
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ちょいと防災関連の調べ物をしている最中に、Kindleのセールで上がって来た一冊。
そりゃ買ってしまいます。
いわゆるシミュレーション小説というやつで、本書の場合は新宿都庁で大地震に遭遇した営業マンが、墨田区の自宅に帰宅を果たしながら、いかに震災被害と向き合っていくかを綴って行くもの。
合間合間に豆知識が挿入されており、大変勉強になる。
奥付までたどり着いて、なんとも複雑な気持ちになるのは、本書の執筆が2009年、東日本大震災前だということ。
本書の想定が震度6なので、東日本大震災より過酷な状況を想定しているし、それを思うと東日本大震災の時は、まだ東京の被害は少なくて済んだとも言えなくはないのだが、あの時を上回る震災がくれば、こんな酷い事になるのかと思うと、背筋が寒くなる。
一方で、震災前からこのようなシミュレーションは存在していたわけで、そういったシミュレーションを踏まえて、当時、何かの備えをしていたのかというと、振り返って反省するしかない。
そして、東日本大震災を経て7年が経過し、あの記憶が早速風化しつつあることを、本書を読んで思い知らされるのである。
被害に合う場所によっては、自宅への帰宅が必ずしも推奨されるものではないのだが、自宅の備えを見直すのと、外出時(仕事で自宅を離れている時)の装備品は、改めて手配をしておく事にしたい。
少なくとも、職場もしくは取引先から、徒歩で自宅までたどり着けるための一式は用意しておく。
ちょっと考えさせられるのは、2009年の時代背景では、携帯がガラケーだということ。
ワンセグでTVを見て情報収集し、災害用伝言ダイヤルや家族に避難しながら掛けまくるのだが、いまのスマホはTVはないし、電話を掛けまくるとあっという間にバッテリーがなくなってしまうので、さてどうしようかなと思う次第。
災害時のネットワークはかなり対策が進んでいるようだけれども、想定外に備えるのがこういったことの本義なので、携帯用ラジオでも買うかどうか、という風に思う次第。
まぁ、ご参考ということで。