人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

創業のDNAはどこに宿るか

ある大企業の本体と、かなり前に分かれて今は別グループの所属となった企業と、それぞれお付き合い頂いている。

分派した企業は、大企業の創業期の事業ではあるものの、本体とは違うドメインであり、その様な道を歩んだのだと理解しているが、双方の経営幹部は元々同じ会社の人たち同士である。

 

面白いもので、元企業の創業期のカルチャーを色濃く残すのは、分派した方だったりする。

本体の方は、事業環境の変化に合わせて、ビジネスモデルもシフトしてきたし、それに合わせて採用する人材も変えてきた。

 

分派の方は、事業環境の変化はあったものの、大きくビジネスモデルを変えることなく、どちらかというと多様化する形で成長してきており、ポテンシャル・人物重視で採用してきた人材像は、大きく変わっていない。

そうなれば、創業のDNAがどちらに受け継がれているかと言えば、自明である。

 

どちらが正しいのか、という論点では、それは時代に合わせて変えてきた方かもしれない。

実際、事業規模も利益も桁違いだし。

 

また、創業期のカルチャーが残るということは、それだけオールドスタイルだ、ということかもしれない。

しかし、どちらが楽しいか、と聞かれれば、きっと意見は別れるだろう。

 

安定期の企業に、今一度「火を入れる」仕事をしている立場としては、創業のDNAを受け継ぐ会社との仕事は、とても刺激的である。

「組織は戦略に従う」とは言うけれど、

事業戦略と組織、そして風土というのは、切っても切れないもの。

 

会社の在り方について、色々と考えさせられた夜であった。

まぁ、ご参考ということで。