朝のラジオで聞いたのだが、日本の女性の労働参加率というのは、世界的に見ても見劣りがするものではないらしい。
http://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/h27/zentai/html/zuhyo/zuhyo01-02-04.html
求人が増え続けている中、労働人口も過去最大に近づき、女性と高齢者の就労が期待されるものの、実はもうポテンシャルがあまり無いのでは、というお話であった。
もちろんこの労働参加率には、非正規雇用も含まれているので、正社員を増やさなければならないのだ、という論点は残る。
で、正社員にするとして、それで劇的に意味があるのかというと、意外と限られてくるのではないかと感じている。
まず、給与の面だが、いま色々と議論されている流れを追うと、「同一労働同一賃金」が進む可能性が強いように思う。
そうなると、同じ仕事をしている限り、正社員になっても給与は変わらない。
では、雇用の安定が期待されるところだが、正社員でも切られるときは切られる(居られないようにする、という対応もある)わけだし、正社員の座に胡座をかいて、組織にぶら下がることを望む人というのも、多数派ではあるまい。
そんなことやあんなことを考えると、正社員で居る意味というのは、こんな感じなのではないだろうか?
・配置転換によって業務経験の幅が広げられる
・組織ヒエラルキーの上位に上がれれば、処遇と経験が広がる
・非正規雇用では取り組めない、長期のミッションに関われる
・キャリア開発途上であれば、長期の視点でキャリア育成ができる
・会社の「中の人」としての帰属意識と、やっぱり簡単にクビにはならないのではという安心感が得られる
・社内政治の当事者として、色々楽しめる
などなど。
しかし裏を返せば、上記を提供できない組織にいる人や、上記そのものに価値を感じないキャリア感の人にとっては、正社員で居る意味というのは、あまり強くないのではないだろうか?
多様な働き方が求められる昨今、色々と振り返ってみてはいかがだろうか。
まぁ、ご参考ということで。