新規事業を考えるフレームの一つに、「Pain or Gain 」と俗に言われるものがある。
出典はおそらく、「バリュープロポジションデザイン」という本だと思うが、事業の価値を、"Pain reliever "と"Gain creator "とに分類するのだ。
リクルート出身者なんかはよく、「事業とは『不』の解消」と言ったりするけれど、それはどちらかというと、"Pain reliever "の考え方だと思う。
もちろん考え方として、鉄板で大正解だと思う。
とはいえ、社会がこれだけ豊かになってくると、解消されていない『不』を探し出してくるのも大変だし、そこをなんとか掘り返そうとすると、「生きる苦しさそのもの」みたいな、どんよりした重たい方向に振られてしまいがちになる。
もちろんそれはそれで、取り組むべきテーマではあるのだが、せっかく仕事をするのであれば、楽しく行きたいもの。
そこで、ガラリと考え方を変えて、"Gain creator "にアイデアを寄せていくのは、結構オススメしたい。
狙ったターゲットが苦しみから逃れる事業ではなく、より楽しい人生を送るための事業だ。
日本人はどうしても真面目なので、「不の解消」の方に寄ってしまうのだが、頭を切り替えて、ターゲットがより楽しくなる方にアイデアを振っていくと、ディスカッションの場がパッと明るくなるのを、何度も経験している。
企画している当事者も、その方がずっと楽しいしね。
"Gain creator "、是非アタマの片隅に置いていただければと。
自戒を込めて。
まぁ、ご参考ということで。