小生はコンサルタントなんていう肩書きで仕事をしているが、若い頃はそういう肩書きの人達に対して、「で、何してくれる人なんですか?(ホントに仕事できるんですか?)」という、大変失礼なスタンスで生きていた。
なんだかかっこよさそうだなという憧れの裏返しという要素もあり、若気の至りということで、どうかご容赦いただきたい。
そんなこともあって、コンサルタントという肩書きがついた今、毎日「自分の提供価値は何か?」ということを問い続けている。
その辺は過去に整理した記事を書いたと思う(書いていなかったらそれはまたの機会に)。
世の中的には、「何かを教える人」といった役割を、コンサルタントに期待する人達が一定量存在する。
現に時々「先生」と言われることもある。
しかし昨今、知識の提供で付加価値を出すことは不可能だと思う。
クライアントとご一緒していても、「それは知りませんでした!」というような場面は、相手が社会人一年目とかでも、滅多に遭遇しなくなってきた。
フレームワークや戦略論の概念など、サラッと引用しても、ほぼ通じる(もちろん裏で必死にググっているのかもしれないが)。
知識を偉そうに語ることで生きてきた人がいるなら、それはそれは生きにくい時代だろう。
一方で、フレームワークや戦略論の類は、知識として理解していても、業務のプロセスのどの場面で、どんなツールを選択し、どのように使うのが有効か、というのは、結構場数を踏まないと理解できないと思う。
まさに調理道具のようなもので、個別の調理道具の機能や使い方を理解していても、作りたい料理を形にするプロセスで、何をどう使うか、という選択は簡単ではないし、道具の合う合わないだってある。
その選択のガイド役になりながら、クライアントの調理作業を一緒に進めていく、というのが、コンサルタントの提供価値なのではないかなぁ、と思ったりする今日この頃。
まぁ、ご参考ということで。