なんとなくこんな記事が目に入る。
前例踏襲型の無難な試みが若手にも定着してしまい、より一層イノベーションが起きなくなっているのでは、という内容だと理解した。
新規事業提案のお手伝いなどをしていると、起案者が慎重な提案をし、それを聞いた偉い人が「もっとドカンとやったらえぇやん」という示唆をされ、ほのぼのするという場面は一度や二度ではない。
ほのぼのはするけども、裏を返せば、「もっと思いっきり振っていけ!」という期待感と失望感(と言うのは、大袈裟か)なので、あんまり慎重な提案も考えものである。
時々、小生も見失いそうになるのだが、新規事業提案・スタートアップ界隈で言われる「スモールスタート」というのは、最初から大きな投資をすることで致命的な失敗をしない為だったり、大きくすることでスピードが遅くなり、機会を逸することを避ける為に、スモールスタートを切るのであって、決して「スモール」なビジネスをすることではない。
もう一回言う。
「スモールスタート」は、決して「スモール」なビジネスをすることではない。
あくまで大きなビジネス、大きな投資を見据えて、そのフィジビリティとして「スモールスタート」するということを忘れないようにしたいもの。
偉い人たちだって、折角忙しい時間を使って、楽しみに起案者の事業提案を聞きに来ているのだから、初球からバントの構えなんか見せたら、却って不興を買う。
「当たればデカそうだね」というフルスイングを見せるからこそ、偉い人に時間を割いてもらった価値があるというものだ。
自戒を込めて。
まぁ、ご参考ということで。