人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

目の前の優しさは、却って大きな痛みになって返ってくる

言いたいことはタイトルそのままなのだが、東芝社の一連の顛末を見ていると、間違っている時は間違っていると言い、潰すべき事業は潰す、それが出来ないと結局、もっと大きな痛みになるんだよなと思う。

難しいのはわかっているし、軋轢を生むのもわかっている。

 

しかし、一部を守る判断が、結局は全体を蝕んでいく。

企業経営で言えば、そのシビアな決断が出来るからこそ、経営者のポストに居るのが本筋だし、身を切る事態になったのは経営の差配の結果だから、そのタイミングで身を引くか、立て直す道筋をつけ次第速やかに降りるか、というのが、あるべき姿だと思うのだ。

 

右肩上がりの経営をしてきた経営者の方が、そりゃ転職市場では「売れる」かもしれないが、個人的には、身を切る決断が出来るか、そのことに対する責任をちゃんと取れるかの方が、大事な資質だと考えるのだが。

経営者じゃなくても、人として大事なことなのかもしれないが。

 

まぁ、ご参考ということで。

 

先陣を切れ

何かの会合で自己紹介をする、ピッチイベントでプレゼンをする…。

なんでも良いのだが、「さぁ、どなたから行きましょうか?」という場面は時々あると思う。

 

そういう場合は、大体においてトップバッターを務めたほうが、何かとお得だと思っている。

手を挙げた時点で、「おぉ…。」と思う人は一定数存在する。

 

そこで目立てば覚えられやすいので、それは後々に何かと特になる。

失敗したとしても、「トップバッターは緊張しちゃいましたね〜」という感じで甘く見てもらいやすいし、少なくとも「ナイストライ」とは評価してもらえる。

 

それにとどまらず、後に続く人達が、「ハードルを下げてくれた」と密かに感謝してくれるかもしれない。

一方で上手くやれば、素晴らしいインパクトを残せるし、今度は逆に、後に続く人達へ物凄いプレッシャーを与えることができる。

 

最初に上手くやると、それ以降の人は、最初の人のフォーマットをなぞりたくなってしまい、そうなると自ら二番煎じ三番煎じに貶めることだってある。

そうして上手くできた経験は、強い自信にも繋がっていくし。

 

なので、先陣を切るという行為は、リスクが限定的なのに、リターンが大きい戦略オプションだと思う。

日本の組織は、トップバッターを若手が勤めることが多いが、これはひょっとしたら、若手にチャンスを提供しようという配慮だったりするのかもしれないなと、ふと思う。

 

まぁ、ご参考ということで。

プロの仕事とは何か

今日はプロフェッショナルの仕事に、二度も触れる機会があり、興奮している。

プロフェッショナルは、自身の明快な切り口を持っており、「ぼんやりした事象」を、その切り口から理解し、分析し、解を導き、表現することができる。

 

その奥行きの深さには、当然感心させられるのだが、豊富な事例も参照情報もあり、「広さ」もなまなかではない。

アウトプットが美しいのだが、正しさの伴う美しさとでも言おうか、書院造の様な印象だ。

 

どうやればその境地に至れるのか、悶々とする限りだが、結局のところ、明快な切り口たる、得意分野を絞ること。

絞ったら徹底的に取り組むこと。

 

それくらいしか無いような気がする。

興奮の余韻に浸りたいので今日はこの辺で。

 

まぁ、ご参考ということで。

 

長く続けるコツ

何かを長く続けるのはコツがいる。

仕事も、勉強も、トレーニングも、ダイエットもそうだ。

 

何かを継続し、その結果として目標を達成するのは、人生における自信に繋がるし、とても意味のあることだと思う。

以前もブログで触れたことはあるが、小生なりにコツだと思っていることをいくつか。

 

1.続けられる負荷に留める

長く続けるのは最大のポイントはこれだと思う。

続けられるレベルでしか取り組まない。

 

それで続けていると、だんだんこなせるようになっていくが、そうなったとしても、負荷はほんの少し、様子を見る程度しか増やさない。

もっと成長したいと思って、そのタイミングのベストを目指してしまうが、そこまで増やすと、ほぼ続かない。

 

殆どの継続性がないものが、高いスタートラインと成長カーブにあると思う。

低いスタートライン、退屈な成長カーブがコツ。

 

2.何かを始めるときは、何かを削る

リソースが無限にあることはないのはもちろんだが、余力があるという人も少ない。

ある人でも、それは何かのバッファになっていたりするので、暇なようでも、新しいことを始めると、思わぬしわ寄せが起きることがある。

 

なので、何かを始めるときは、優先順位の低いものを止めること。

これがセットではないと、継続は厳しいと思う。

 

3.我慢する代わりに、何かを得る

前項と表記は似ているが、ちょっと違う話だ。

食べるのを我慢する、遊ぶのを我慢するなど、楽しいこと、好きなことを削るのは、結構厳しい。

 

あまり大した話ではないが、食事制限をするのではなく、三食の中でバリエーションを増やすトライアルなんかをしたり、ただ勉強するのではなく、興味の持てる分野をとことん突き詰めるとか、パワーをかける方向を、我慢ではなく、別のことに昇華させるようなイメージだ。

 

続けられる興味、適性のある領域を探して、捨てたい習慣を忘れてしまうというようなイメージだろうか。

 

4.あらかじめ、長く続けるものと想定しておく

案外これを忘れている人が多い。

何かを続けるということは、習慣を変えるということで、それは生活から人間関係、使う道具など、大事から小事まで影響を及ぼす。

 

生活スタイルを変えるという前提で色々な枠組みを考えていくと、継続させるヒントがあると思う。

毎日の歯磨きを「頑張って」続けている人はいないであろう。

 

まぁ、ご参考ということで。

本当にやりたいことを見つけた時

本当にやりたいこと、この後の人生を賭けて取り組みたいこと、そんなことに出会えた人は幸せである。

一般的には…。

 

多くの人が、そのようなことを求めて、日々試行錯誤を繰り返しているとも言えるかもしれない。

しかし、仕事の上での「本当にやりたいこと」が、今の会社では出来ないとしたら、どうだろうか?

 

これは大いに悩ましい問題だ。

もちろん今の会社を辞めるという選択肢もあるし、「そんな、子供みたいなこと言ってないで…。」と踏みとどまるという選択肢もある。

 

「いや、人生を賭けて取り組みたいことが見つかったんだから、それは幸せなんだ」と断言できれば、どれほど楽であろうか。

新規事業の支援や、キャリア相談を受けるというのは、踏み込めば踏み込むほど、業の深い世界であると思う。

 

流して収められる範疇で済ませるのが、最も効率の良いビジネスのような気がするが、少なくとも小生はそんなスタイルにあまり価値を感じないので、粛々としんどい業務に向き合っていきたいと思う。

ビジネスって大体そんなものかな、という気もするし。

 

まぁ、ご参考ということで。

 

インタビューのコツその2

さて、「貴方はどのような異性を魅力的だと感じるか?」という問いをするとして、もう一つの落とし穴は、小生がこの問いを提示しておいて恐縮だが、この質問そのものに含まれる。

というのは、このような抽象的な問いに対して、正確な回答ができる人間というのは、極めて稀だからだ。

 

よほど抽象的な思考に長けた人か、普段から「自分のタイプとは何か?」を考えているちょっと変わった人でもない限り、そもそも質問への回答そのものに戸惑ってしまう筈だ。

そして、その回答自体も、間違っていることが多い。

 

皆さんも、「自分の好みはこんなタイプ」と語っていた友人が、全然違うタイプの人間と付き合っているのを見たことがあるに違いない。

「なんだそれ?」である。

 

では、どのように聞くべきか?

それは即ち、「今付き合っている人(直近付き合った人)は、どんなタイプか?」である。

 

商品で言えば、リアルな購買体験を聞くということだ。

付き合っている人はどんな人か?どのような経緯で付き合うことになったのか?付き合っても良いと思ったポイントは何か?付き合って不満に思うところは何か?…etc 

 

こういった質問から得られるインサイトは、とても深いし、ほぼ正確である。

一つだけ、難しいことがあるとすると、相手に購買体験がない場合だ。

 

異性とお付き合いしたことがない、というのもあるし、住宅購入とか転職とか、あまり経験したことがない領域というのは存在する。

そういった場合は、あまり理想論を語ってもらっても、妄想に近い話しか出てこない。

 

なので、一つの方法としては、その人の近しい人がお付き合いしている人、買った家、経験した転職について、感想や考えを述べてもらうというのが、次善の策として良いのではないかと思う。

長くなったが、2日分をまとめると、「自分のアイデアを聞くな、相手の購買体験を聞け!」である。

 

まぁ、ご参考ということで。

 

インタビューのコツその1

新規事業構築や、転職、就職相談、そして営業系全般に重要なスキルが、インタビューである。

にもかかわらず、人によって上手い下手が激しいのも確かである。

 

世界的に有名なコンサルティングファームでも、コンサルタントごとの上手い下手の個人差が出てしまうらしい。

そんなに賢い人たちでも、一様にレベルが上げられない類のスキルというのは、大抵「落とし穴」があるのだと思う。

 

最大の落とし穴は、こちら側が聞きたいと思っていることを、ダイレクトに聞いてしまうことではないだろうか。

「そのためにインタビューしているんだから、聞くのは当たり前ではないか!」と思われるかもしれない。

 

しかし、例えばだが、異性に対して、「自分は魅力的か?」と質問して、有為なフィードバックが得られるだろうか?

相手がいい人であれば、「魅力的だ」と答えてくれるかもしれないが、ではお付き合いが始まるかというと、それはまた別の話であるはずだ。

 

想定顧客にビジネスプランを直接披露して、ポジティブなフィードバックがあっても、実際に買ってくれる訳ではないのだ。

では、どう聞くべきか?

 

異性の例えに戻れば、「貴方はどのような異性を魅力的だと感じるか?」だろう。

つまり、「自分の考えを聞く」のではなく、「相手を知る」、そのための質問をぶつけるのが良いと思っている。

 

殆どの人が、どうしても自分の考えのフィードバックが欲しくて、ストレートに聞いてしまうという落とし穴にはまる。

そしてその落とし穴の次は、もう一つ落とし穴がある。

 

続きはまた明日。

まぁ、ご参考ということで。