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お金の流れで読む日本の歴史 元国税調査官が「古代~現代史」にガサ入れ
- 作者: 大村大次郎
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2016/03/11
- メディア: 単行本
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先日の「近代権力史」に続けて、日本の歴史を読んでしまう。
それくらい面白かったので、多分この著者のこのテーマは一気読みする流れ。
今回は日本の歴史がテーマ。
古代史から近代史まで、一気通貫に進む。
個人的に知らなかったのだが、古代から海外(国という概念が無い時代なのでアレだが)との貿易取引、人の往来があり、結果として金銭的なやり取りも多数あった、というところに「へー」。
その後の権力闘争は、徴税権を巡る争いだったり、交易の利権を支配することによって動いていくと解説されている。
歴史の授業では語られない切り口ながら、大変説得力がある。
しかし、考えさせられるのは、これまで幾度となく繰り返されてきた、答えのない人類の課題。
商業の発達するところに権力と文化が発生するも、その先の経済競争は暴力を伴う戦争へと発展する。
努力が報われる世界は社会的インセンティブとして有効だが、格差の拡大と身分の固定化に繋がりやすく、社会不安の増大を招く。
著者も意図してそのように構成したのかもしれないが、それを割り引いてもなお考えさせられるのである。
次を読むのが楽しみなので、この辺で。
まぁ、ご参考ということで。