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シリーズ・企業トップが学ぶリベラルアーツ 宗教国家アメリカのふしぎな論理 (NHK出版新書 535)
- 作者: 森本あんり
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2017/11/08
- メディア: 新書
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タイトルと概要に惹かれてそのままポチったというか…。
トランプ政権の誕生は、外から眺めていた人間としてとても謎だったし、そこに渦巻くポピュリズムの雰囲気も他人事ではない感じもあり…。
アメリカの政治や文化は、日本という国に住んでいれば否応無く身近なものだし、個人的にも興味があったりするのだが、彼の国の成り立ちを宗教的な背景から紐解いており、大変面白い本だと思った。
以前、「ゼア ウィル ビー ブラッド」という映画を観たことがあるのだが、
その中の主要キャストに「巡回宣教師」がおり、住民を異常な熱狂に巻き込むシーンがあって、「なんじゃこりゃ」だっだのだけれど、どうも彼の国で歴史のあるもののようである。
これは宗教の大衆化ではあるのだが、著者の言葉を借りれば「反知性主義」がアメリカの中では根強く、その体現でもあるようだ。
「反知性主義」というのは、別に知性そのものを否定するのではなく、一部の知性が政治権力を独占するのを許さず、大衆こそ主役であるという考え方で、プロテスタントがユートピア建設を夢見たところから始まるアメリカらしいスタンスだ。
その中で、トランプ支持のうねりも生じるのだが、なにせ本書で解説される「アメリカ化」したキリスト教の特徴については、このブログで書ききれないほど深いものである。
他山の石として、日本はどう考えるべきなのか、一応の示唆を踏まえて本書は終わるが、非常に興味深い一冊であった。
「結局なんでトランプは大統領になれたんだっけ?」が気になる人には是非。
まぁ、ご参考ということで。