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「イシューからはじめよ」 読了 〜生産性が問われる今だからこそ〜

リンクを貼る。 

イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」

イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」

 

 

数年前にビジネス書の世界では話題になった一冊で、記憶には留めていたものの、読んでいなかった一冊。

Kindleストアをさらっていて、見かけたので購入。

 

マッキンゼー→大学→事業会社という経歴を持つ著者の、仕事術と言っても良い本。

「イシュー」というのは、小生が普段口癖で言っている言葉で表現すれば、「本当に解決しなければならない問題は何か?」という問いの答えだと思う。

 

本書では、「とにかくやってみる」「とにかく頑張る」という感覚を否定する。

「イシュー」とは、ビジネス上もっともインパクトがあるポイントであり、そこを外した仕事は全く意味をなさないし、ましてや「頑張ったんですけど」という言い訳は、たとえ100時間残業しようとも、プロの世界では通用しないよ、ということである。

 

目の前の仕事から「イシュー」を導き出し、分析し、アウトプットとしてまとめるフレームワークや方法論を、たっぷり解説してくれる。

チャートも多く、さすがコンサルタントが書いた本ということで、非常に読みやすい。

 

強いて注意点を挙げるとすれば、まず「イシュー」を考えるのは大賛成だとしても、仮説の「イシュー」を立てる時間は思ったより短くて、本書でも提唱している一次情報を取りに行くべきタイミングがすぐ来るよ、ということくらいだろうか。

まず考えるのも大事だが、考えてばっかりはダメよ、と。

 

そういえば、似たような趣旨の本としては、こちらもある。

論点思考

論点思考

 

 

過去ブログでも触れていた。

dai19761110.hatenablog.com

 

論点思考の方は、すでに詳細を失念してしまったので、本書と比較してどうのこうの、ということは難しいが、どちらも良書である。

脱線するが、本書の著者の安宅氏はマッキンゼー出身で、論点思考の内田氏はボストンコンサルティンググループ出身というのも興味をそそられる。

 

それはともかく、働き方改革、生産性が問われる今だからこそ、仕事は結果出してナンボ、無駄な努力は不要という本書の言説は強力。

そして、実はこういう厳しいところに答えがあるんじゃないかとも思ったり。

 

まぁ、ご参考ということで。