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コーチングは小生の主業ではないのだけれど、”コンサルティング”の仕事というのは、クライアントに対して、如何に当事者性や推進力を持ってもらえるかが大事なのではないかと考えていて、日々試行錯誤している。
本自体はだいぶん前に購入し、当時はコンサルティングなんてしていなかったので、部下を持つときの参考になれば、という趣旨だったと思うけれど、今の仕事の状況を鑑み、引っ張り出してきた次第。
筆者は日本のコーチングビジネスの先駆けである企業の創業者のお一人。
お会いしたことはないが、営業活動の中で会社にお邪魔したことはある。
それはともかく。
本の内容はタイトルそのままである。
個人的に印象に残ったところでいうと、
・まずは相手の存在を認めるところから
・苦手な人は、相手の言っていることを復唱するだけでも、事実を述べるだけでも良い
・”相手の良いところ”を意識しすぎなくても、”自分はこう感じた”と伝えるだけでも良い
・コントローラー、プロモーター、サポーター、アナライザーというタイプ分けと、それぞれにあった”ほめ方”(特にコントローラーは本人を褒めるより部下を褒めた方が良い、とか)
だろうか。
ところで、最近個人的にハマっているシリーズに、こういうのがある。
”ダサ男”を改造する”ゲイ5人組”は決して”ダサ男”のことを頭ごなしに否定しない。
一旦”ダサ男"”のセンスを受け入れ、良いところを褒めた上で、提案・アドバイスをする。
本音では変わりたいと思っている”ダサ男”だから、そりゃ受け入れるのだろうとは思うが、自分のことを受け入れてくれた上で、自分以上に真剣に考えてくれた提案を、受け入れない人間など、いないのだろうな、とも感じていて、”コンサルティング”も、子育ても、マネジメントも全部一緒なのだろうなと感心しながら楽しんでいる。
本書を読んでいて、きっとコーチングも同じことなのだろうと、自分なりに理解した(コーチングは提案やアドバイスまではしないのだろうけれど)。
一方で、こういったスキルというのは、人間が社会生活を営む中で、極めてベーシックなことのようにも思えてきていて、それができない、させてもらえない(?)、気がついたらできなくなっている(?)会社という組織構造に、本来的な問題があるんじゃないかなぁ、ということも考えさせられるのである。
まぁ、ご参考ということで。