人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

「それはあなただからできるんでしょ」問題

昨日取り上げた勝間和代氏の記事に関して、述べたかったことがもう一つ。

http://next.rikunabi.com/journal/entry/20170830_P1?amp=1

※上記再掲

 

こういう、何かに秀でることによって卓越した、というような話をすると、「それはあなただからできるんでしょ」というリアクションが、結構な確率で起きる。

偉そうな話で恐縮だが、小生は自分のことを話すと、「それはあなただからできるんでしょ」というようなリアクションを、人生で何度となく受けてきて、都度、寂しい思いをするのである。

 

「それはあなただからできるんでしょ」という言葉には、大抵こちらに対する多少の畏敬の念があると理解しているものの、「それは普通の人には(もとい、自分には)できない。あなたは普通の人とは(自分とは)違う」という、拒絶のメッセージを読み取るのだ。

小生は細かいことを継続することと、一定の量を処理することが得意だと思っているが、それとて天賦の才があったわけではなく、そういうことができるような方法論を身につけてきたわけで、その方法論も含め、誰でもできることであることを丁寧に説明し、それを強要したわけでもないのに、「それはあなただからできるんでしょ」という回答をされると、コミュニケーションを拒絶されたようで、かなりガッカリさせられる(もう慣れたが)。

 

それはあくまで小生の気持ちの問題と、コミュニケーションのスタンスの問題でしかないのだが、もう一つ、「あなただからできるんでしょ」と言いたくなるような境地でも、それを目指すしかないことだってあるということを申し上げたい。

https://hcm-jinjer.com/media/contents/b-contents-7053/

 

上記の記事には、スターバックスのアルバイト採用の記事だが、企業ブランドをキッチリ作り、働き手にブランドを担う一員として教育し、モチベートされた働き手が良いサービスを行い、それに憧れた人がまた入社してくるという、好循環を作っている事例が出てくる。

記事中にもある通り、「それはスタバだからできるんでしょ」と言いたくなるのだが、そう言ったところで、この極度の人手不足の中で、採用の問題は解決しない。

 

言いたいのは、スタバの取り組みは、採用においては王道だが、「王者じゃないから王道はできない」というのは、言い訳ではないか、ということ。

「それはあなただからできるんでしょ」という言葉は、時にコミュニケーションの断絶と、何もしない言い訳を生む。

 

なので、立派な話を聞いても、小生は「あなただからできるんでしょ」というようなことは極力言わないようにしているし、小生のような凡人でも何か真似できないものかと考えるようにしている。

こういうことを申し上げると、やっぱり「そういう姿勢はあなただからできるんでしょ」と言われるのだけれど(苦笑)。

 

まぁ、ご参考ということで。