コンサルティング業もそうだと思うが、比較的収益性の高いビジネスというのは、継続取引というより、スポットの契約になることが多いだろう。
長くても数年で、スポーツ選手の複数年契約のようなイメージ。
そうなると、ビジネスとしては常に新たな顧客を開拓する宿命にあり、考えるべきはどうやったら新規顧客から声がかかるか、ということであろう。
もちろん、既存顧客と出来るだけ長く取引いただくために、期待以上の成果を出し続けるというのは、ある種当たり前なのだが、「取引を続ける、続けない」の決定権は顧客側にあり、コントロールは出来ない。
で、どうやったら新規顧客から声がかかるかについては、ちゃんとこちら側の得意分野と、どういう課題を抱えている人が顧客として最適なのかを、明示するのが基本。
その先の見せ方については、その分野のプロフェッショナルとして権威付けるパターンと、敷居を極力下げるパターンがある。
見せ方のパターンはどちらでも良いと思うが、個人的には後者の方が好きだ。
コンサルティングのような仕事は、「どういう課題を抱えている人が顧客として最適なのか」と置いても、そんなに課題が明確になっていない顧客の方が多いし、提供サービスも殆どカスタマイズするので、直接コンタクトが取れれば、その顧客の状況に合わせて、何らかの提案に持っていくことは可能なので、契約が取れる確率が高くなる。
そして、特定分野のプロフェッショナルとしつつも極限まで敷居が低い存在というのは、気軽に色んな相談を持ちかけられやすい。
「こんな話、相談していいんですかねぇ?」という投げかけに対して、「いやいやいや是非是非!楽しそうじゃないですか〜!」という機嫌の良い回答ができるかどうか。
この投げかけこそ、今の仕事を次のステージに引き上げるチャンスであることが多いと、経験上感じている。
投げかける側も、一定の見立てがあって相談してきていて、その見立ては結構精度が高いものなのだ。
なので、常に誰に対してもオープンで、いつでも愛想よく対応するスタンスというのが、戦略的に極めて重要だと考えている。
もちろん、いつも完璧に出来る訳ではないけれど(苦笑)。
まぁ、ご参考ということで。