昨日参加した座談会を受けての話。
よく、ご自身で「自分はこれといってスキルがなく、ゼネラリストだから転職に苦戦しています」というお話をされる方がいる。
小生の出身母体の銀行一筋、なんていう方によくいらっしゃったりするし、小生自身もどちらかというとゼネラリストだとは思っている。
しかし、そういう方に限って、実は同業他社に転職するのであれば、即戦力で活躍できる経験を持っている。
本人に確認しても、業界の中だったら大体通用するし、実際成果をあげられるという感覚をお持ちだ。
そう、業界の中ではちゃんとした、立派なスペシャリストなのである。
むしろ容易に転職できると思われがちな、経理や人事、総務などの「スペシャリスト系」というのは、その職務でのジェネラルな経験、どこでも通じるスキルを持っている人、ということでしかない。
何も言葉遊びをしたいわけではない。
実際のご相談は、たいてい業界の外に出たい、というお話だったりもするし。
考えていただきたいのは、同業他社では十分通じるスキルを持っている、ということを、どのように分析し、評価するか、ということだ。
異業界に進出するのであれば、その応用先をよく考えなければならないし、本当に応用できるかを見極めなければならないし、同業と全く同じ年収評価になるかというと、難しいということもお分かりいただけるはずだ。
そのレベルまで思考を深めて初めて、「キャリアの棚卸」といえるのだと思っている。
間違ってもやってきたことを全部書き出すのが「キャリアの棚卸」ではない。
まぁ、ご参考ということで。